猿江恩賜公園

猿江恩賜公園：歴史と緑あふれる憩いの場

東京都江東区住吉・毛利に位置する猿江恩賜公園は、14.5ヘクタールもの広大な敷地を誇る都立公園です。長い歴史と豊かな自然、そして充実したスポーツ施設が調和した、地域住民にとってかけがえのない空間となっています。

江戸時代からの歴史

公園の歴史は古く、江戸時代から幕府の貯木場として利用されていました。その後、明治時代には政府御用達の貯木場となり、木材の集積と保管の中心地として重要な役割を担っていました。この地が公園として生まれ変わるきっかけとなったのは、1924年、皇太子裕仁親王（後の昭和天皇）の成婚です。その祝賀として、貯木場の一部が東京市に下賜され、公園建設の礎が築かれました。

1932年4月29日、現在の南園部分が猿江恩賜公園として開園。以来、周辺住民にとって貴重な緑地として親しまれてきました。しかし、公園の歴史は順風満帆ではありませんでした。1945年の東京大空襲では、焼死者の仮埋葬地となるという悲しい出来事も経験しています。

北園部分については、戦後も貯木場として使用されていましたが、1972年に猿江貯木場が廃止され、東京都が跡地を買収。その後、整備が進められ、1981年には一部開園、1983年には全面開園を迎えました。こうして、現在の広大な猿江恩賜公園が完成したのです。

多様な施設と豊かな自然

猿江恩賜公園には、スポーツ施設、遊具、そして歴史を感じさせる建造物など、様々な施設が整備されています。野球場が2面あり、テニスコートも完備されているため、スポーツ愛好家にとって嬉しい空間です。また、子供たちが楽しめるじゃぶじゃぶ池もあり、家族連れにも最適です。

公園内には、かつての貯木場を再現したミニ木蔵も存在します。もちろん、実際の貯木機能はありませんが、公園の歴史を伝える貴重な存在と言えるでしょう。さらに、公園に隣接するティアラこうとうも、公園の魅力を高める要素の一つです。

公園周辺には、横十間川と水辺の散歩道が隣接しており、自然豊かな環境を満喫できます。緑豊かな空間で散歩をしたり、スポーツを楽しんだり、歴史に思いを馳せたりと、様々な過ごし方ができるのも猿江恩賜公園の魅力です。

アクセス

猿江恩賜公園へのアクセスは良好です。都営新宿線、東京メトロ半蔵門線・住吉駅から徒歩2分という近さです。また、都営新宿線・西大島駅からも徒歩10分、JR総武線、東京メトロ半蔵門線・錦糸町駅南口からも徒歩15分と、複数の駅からアクセス可能です。新大橋通りに面しているため、車でのアクセスも便利です。

まとめ

猿江恩賜公園は、江戸時代からの歴史を刻み、豊かな自然と充実した施設を兼ね備えた、地域住民にとってなくてはならない存在です。常時開園で入園料も無料という手軽さも魅力の一つ。歴史を学び、自然に触れ、スポーツを楽しむことができる、まさに憩いの場と言えるでしょう。一度訪れて、その魅力を体感してみてください。

もう一度検索