田淵行男記念館

田淵行男記念館：安曇野の自然を愛した写真家と研究家の軌跡

田淵行男記念館は、山岳写真家であり、高山チョウ研究家でもあった田淵行男氏の功績を称え、1990年に安曇野市に開館した記念館です。安曇野アートラインにも加盟しており、自然豊かな環境の中に佇んでいます。

田淵行男氏は、「自然から読み取る知識が最も正しい」という信念のもと、安曇野や北アルプスに幾度となく登山を繰り返し、その雄大な自然やそこに息づく生き物たちを写真や研究を通して記録し続けました。記念館には、氏が生涯をかけて収集し、制作した膨大なコレクションが展示されています。

展示内容：自然への飽くなき探求

館内には、73,000点にも及ぶ貴重な資料が収蔵されています。展示品は、主に以下のカテゴリーに分類されます。

山岳写真： 北アルプスの壮大な山々や、変化に富んだ安曇野の風景を捉えた、息を呑むような美しい写真の数々。田淵氏の卓越した撮影技術と、自然への深い愛情が感じられます。
高山チョウ写真： 高山に生息する希少なチョウを、鮮やかな色彩で写し取った写真の数々。チョウへの深い造詣と、研究者としての鋭い観察眼が窺えます。
写真用品： 田淵氏が愛用していたカメラや機材など。氏の撮影スタイルや、時代背景を知る上で貴重な資料です。
登山用品： 長年にわたる登山活動で使用されたテントやザックなどの登山用品。過酷な自然環境の中で培われた、氏の経験と工夫が垣間見えます。
映像資料： 田淵氏の生前の活動記録を収めたビデオライブラリーも用意されており、来館者の希望に応じて鑑賞することができます。約15分間の映像作品が3本上映されています。

これらの展示品を通して、田淵氏の自然への深い愛情、探究心、そして揺るぎない信念を肌で感じることができます。

アクセス：安曇野の豊かな自然の中で

田淵行男記念館は、安曇野の豊かな自然に囲まれた場所に位置しています。アクセス方法は以下の通りです。

電車： JR大糸線柏矢町駅から徒歩約20分。または、JR大糸線豊科駅、穂高駅から車で約10分。
* 車： 長野自動車道安曇野ICから車で約5分。

すぐ近くには、安曇野わさび田湧水群公園があり、記念館を訪れた際には、併せて散策してみるのも良いでしょう。

まとめ：自然への敬意と探求心を伝える場所

田淵行男記念館は、単なる記念館にとどまらず、自然への敬意と探求心を伝える貴重な場所です。田淵行男氏の偉業に触れ、自然の素晴らしさ、そしてその保護の大切さを改めて考えることができるでしょう。安曇野を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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