田添駅

田添駅

富山県中新川郡立山町に位置する田添駅（たぞええき）は、富山地方鉄道が運営する立山線の鉄道駅です。駅番号はT45が割り当てられています。周辺は田園風景が広がる中に住宅が点在する地域であり、住民の日常生活の足として利用されています。

歴史

田添駅の歴史は、1931年（昭和6年）8月15日に遡ります。この日、当時の富山電気鉄道が開通させた路線の駅の一つとして開設されました。開業から数十年を経て、富山電気鉄道は他の事業者との統合などを経て現在の富山地方鉄道へと引き継がれ、当駅もその一員として地域の交通を担い続けています。時代の移り変わりとともに、駅の運営形態なども変化してきました。

駅構造

当駅は、地上に設置された鉄道駅です。ホームは単式ホームと呼ばれる形式を採用しており、1面のみが設けられ、線路は1線のみが敷かれています。このシンプルな構造は、小規模な駅に多く見られるものです。かつては駅員が配置されていた時期もあったかもしれませんが、現在は無人駅として運営されています。駅舎などの詳細な構造については、公開されている情報に限りがあるものの、一般的に無人駅では簡易的な待合スペースなどが設けられていることが多いです。乗降の際は、各自で運賃の精算などを行う必要があります。

利用状況

近年における田添駅の利用状況を示すデータとしては、「統計たてやま」に記録されているものがあります。例えば、2019年度の1日平均乗降人員は47人でした。これは、富山地方鉄道の駅全体で見ると比較的少ない数値であり、地域の小規模な駅としての特性を反映していると言えます。利用人員は年によって変動する可能性がありますが、近年のデータから見ても、極めて多くの人が利用するというよりは、地域住民が日常的に利用する駅としての役割が大きいと推測されます。具体的な年ごとの推移については、より詳細な統計データを確認する必要がありますが、2019年度の数値は一つの目安となります。

駅周辺

田添駅の周辺には、北陸地方の主要な高速道路である北陸自動車道の立山インターチェンジがあります。これにより、自動車でのアクセスも比較的容易な地域となっています。駅周辺は、立山町の自然豊かな環境の中にあり、田園風景が広がる中に民家や畑が点在しています。大きな商業施設や公共施設などが集まる地域ではありませんが、地域の生活を支える環境が整っています。

路線

富山地方鉄道立山線における田添駅の位置付けは、普通列車の停車駅であるという点に特徴があります。立山線には、アルペン特急や特急といった速達列車も運行されていますが、これらの優等列車は当駅には停車せず、通過扱いとなります。停車するのは、各駅に停車する普通列車のみです。隣接する駅としては、上り方面（電鉄富山方面）には稚子塚駅（駅番号T44）があり、下り方面（立山方面）には五百石駅（駅番号T46）があります。この配置からも、当駅が地域内の細やかな移動ニーズに応える役割を担っていることがわかります。

田添駅は、富山県立山町の地域に根ざした無人駅として、開業以来、沿線住民の移動を支え続けています。単式ホームと1線のシンプルな構造を持ち、普通列車のみが停車するという特徴を持つこの駅は、地域の交通網の一端を担う重要な存在です。

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