相撲健康体操

相撲健康体操について

相撲健康体操は、公益財団法人日本[[相撲協会]]が考案した、健康維持と向上を目的とする体操です。この体操は、四股や鉄砲、摺り足など、相撲の基本的な動作を元に構成されており、どの年代や性別の方でも気軽に楽しく行うことができることを特徴としています。協会は、この体操を通じて一般の人々に健康的なライフスタイルを促進することを目指しています。

歴史的背景

相撲健康体操は2005年に誕生しました。元関脇の伊勢ノ海（旧名：藤ノ川）氏と相撲教習所の教官だった大山氏（元幕内・大飛）を中心に、医学の専門家の協力を得て、体操が完成しました。相撲の伝統や日本の文化を重視しながら、動作は特に下半身の強化と背骨の安定性にフォーカスされています。これにより、相手を倒すためというより、自分を支えるためのバランスを養うことを目的としています。

相撲を基にした体操は、1930年代にさかのぼります。佐渡ヶ嶽（元幕内・阿久津川）が、自身の相撲経験をもとに「相撲基本体操」を提案しました。この体操は1933年に大日本[[相撲協会]]により公認され、全国的な普及を目指して講習会が開かれました。当時の協会は、他団体が広めていた相撲体操に対抗する姿勢をとり、自らの体操を推奨する方針を打ち出しました。

体操の内容

相撲健康体操は、以下の12の動作から構成されています。

1. 気鎮めの型 - 蹲踞の姿勢で静かに息を吸い、背筋を伸ばします。
2. 塵手水の型 - 両手を合わせて柏手を打ち、両手を大きく広げます。
3. 四股の型 - 左足を伸ばし、右足を上げて少しストップした後、元の位置に戻します。左右交互に繰り返す動作です。
4. 伸脚の型 - 右足を広げ、体重をその足にかけた後、左右交互に繰り返します。
5. 股割り - 足を広げて座り、息を吐きながら前に倒れます。
6. 仕切りの型 - 肘を膝に置き、全身の力を込めて前傾姿勢にします。
7. 攻めの型 - 脇を締めて手を伸ばしながら、体重を移動させる動作を左右交互に行います。
8. 防ぎの型 - 脇を締めて体重を移動させながら、右肘を上げてから落とします。これも左右交互です。
9. 四ツ身の型 - 脇を締めて右手を上げ、内側にひねって股下へ降ろします。
10. 反りの型 - 体を後ろにひねりつつ手を振り下ろし、その勢いで元に戻ります。
11. 均整の型 - 両手を前方に伸ばし、円を描くように動かします。続いて、上体をスムーズに起こしながら進みます。
12. 土俵入りの型 - 柏手を打ち、手のひらを返してゆっくり腕を下ろします。

現在の活動

相撲健康体操は、相撲教習所のカリキュラムに組み込まれるほか、各地での普及活動が行われています。2014年には、健康増進に寄与した評価を受け、タニタ健康大賞を受賞しました。これによって、さらに多くの人々に相撲の良さと健康的な生活を広めることへの期待が高まっています。

相撲健康体操のDVDも発売されており、家庭で簡単に体操を楽しむことができるコンテンツも提供されています。相撲の伝統を感じながらも、楽しく体を動かすことができるこの体操は、今後ますます多くの人々に親しまれることでしょう。

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