知多半田駅

知多半田駅（ちたはんだえき）

知多半田駅は、愛知県半田市広小路町に位置する名古屋鉄道河和線の駅で、駅番号はKC12です。半田市の中心部に位置し、近隣住民や観光客にとって重要な交通拠点となっています。

歴史

知多半田駅は、1931年（昭和6年）に知多鉄道の駅として開業しました。当時、武豊線の半田駅と区別するために、駅名に「知多」が付けられました。開業当初は相対式2面2線のホームを持つ駅でした。

1931年（昭和6年）4月1日：知多鉄道の駅として開業
1943年（昭和18年）2月1日：知多鉄道が名古屋鉄道に合併
1960年（昭和35年）12月1日：貨物営業廃止
1988年（昭和63年）12月28日：橋上駅舎に改築
1989年（平成元年）3月5日：河和方面ホーム側の側線を流用して副本線を新設。上下線ホームを8両対応化
1989年（平成元年）7月12日：駅改良工事完成
2006年（平成18年）7月14日：トランパス導入
2008年（平成20年）4月1日：バリアフリー化工事（ホームの嵩上げ及びエレベーター設置）が完了
2011年（平成23年）2月11日：ICカード乗車券「manaca」供用開始
2012年（平成24年）2月29日：トランパス供用終了

駅構造

知多半田駅は、終日駅員が配置されている地上駅（橋上駅）で、8両編成に対応した2面3線（島式と単式の複合型）ホームを有しています。ホームはカーブしており、3番ホームは1・2番ホームに比べて北側にずれています。

駅構内には、改札内に男女トイレおよび多目的トイレ、改札外自由通路の東西に車椅子対応エレベーター、東側にエスカレーターが設置されています。また、改札内の各ホームには車椅子対応エレベーターとエスカレーター、1番ホームには待合室がそれぞれ設けられています。

発車案内はLED式で、1・2番線のものは3段式、3番線のものは2段式です。1番線からは太田川方面への折り返し列車も発車するため、1・2番線のものは方面も表示できます。駅自動放送は未導入です。

太田川側には片渡り線があり、折り返し列車は1番線から発車後、これを通って上り線に入ります。河和側には渡り線はないため、通常は河和方面列車の折り返しは行われません。ただし、事故や災害等により太田川 - 知多半田間が不通となった場合、太田川側の渡り線の先まで一旦進んでから引き返す形で下り線に入ることがあります。

待避線新設以前は河和側に側線があり、これを使った列車の待避も行われていました。先行する普通列車の運転を一旦当駅で打ち切って列車を側線に入れた後、優等列車を待避し、ホームに戻した列車を再び河和・内海行き列車として仕立てていました。

ダイヤ

知多半田駅には全ての列車が停車します。平日朝には上り6本、下り4本の合わせて10本、休日朝には上り1本、下り4本の合わせて5本の列車が種別変更を行います。上りの名古屋方面では、平日朝のみ当駅から神宮前まで快速急行となる列車が3本存在します。これらの列車はそれぞれ行先が異なっており、名鉄岐阜行き、須ヶ口行き、名鉄一宮行きとなっています。これらの列車を含む5本と休日朝の1本は当駅以南は普通として運行されており、当駅以南の乗客をカバーしつつ、名古屋方面への速達性を両立しています。また、1本のみ当駅で急行から普通となる列車が存在します。下り河和方面では、全列車が普通へ種別変更を行います。

日中時間帯では、当駅止まりとなる普通が2本あるほか、河和と内海方面へ向かう普通、急行、特急がそれぞれ1本ずつ計8本が発着します。当駅止まりの普通は折り返し金山行きとなるほか、平日のみ当駅発の普通が津島線の佐屋まで直通運転を行っています。また休日では、午前中のみ当駅折り返しを行い、午後からは常滑方面へ直通するため、時間あたりの発着数が6本へ減少します。

また最終列車など、数は少ないですが急行で名古屋方面から当駅止まりとなる列車が存在します。

2023年3月の改正後は、日中の普通列車が毎時4本全て当駅折り返しとなりました。補完のために急行が当駅以南で普通に種別変更していましたが、2024年3月の改正で上ゲ駅が快速急行・急行・準急の停車駅となったことから種別変更は行われなくなりました。また、特急と急行は基本的に知多新線へ直通しなくなりほとんど河和駅発着、当駅折り返しの普通列車は金山発着が基本となっています。これらの変更により、当駅から河和方面への列車は1時間あたり6本から4本に減少しました。

利用状況

「移動等円滑化取組報告書」によれば、2021年度の1日平均乗降人員は9,454人です。

『名鉄120年：近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は11,806人であり、この値は名鉄全駅（275駅）中30位、河和線・知多新線（24駅）中2位でした。

『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は17,722人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅（岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間）を除く名鉄全駅（342駅）中22位、河和線・知多新線（26駅）中1位でした。

『名鉄 1983』によると、1981年度当時の一日平均乗降人員は18,785人であり、この値は名鉄全駅中16位でした。

駅周辺

東口の前にはロータリーが整備され、中心市街地が形成されています。西口のすぐ前には国道247号が通っており、駅前広場は存在しません。市役所はJR半田駅が最寄りです。

バス路線

知多半田駅は、多くのバス路線が発着する交通の要衝です。知多乗合（知多バス）を中心に、知多半島各地や三河方面への路線が運行されています。かつては多数の路線が運行されていましたが、知多新線の開通やモータリゼーションの影響で、現在は路線が減少しています。

2007年（平成19年）には、当駅発着の初の定期高速路線バス「知多シーガル号」が運行を開始しましたが、需要低迷のため2020年4月8日以降は新型コロナウイルスの影響により運休となっています。

半田市公共交通バス「ごんくる」半田中央線も、駅西口から徒歩3分の場所に停留所があり、地域住民の足として利用されています。

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