秋本啓之

秋本 啓之（あきもと ひろゆき）

基本情報
秋本啓之は、1986年1月31日生まれの日本の柔道家であり、熊本県下益城郡松橋町（現在の宇城市）出身です。階級は73kg級で、得意技は背負投。彼は全日本代表コーチとしても活動しており、柔道界に多大な貢献をしています。血液型はA型です。

家族背景
彼の家庭は柔道一家で、父親の秋本勝則も有名な選手であり、1978年に嘉納治五郎杯で65kg級の優勝を飾りました。兄の秋本修平も73kg級で全日本ジュニア柔道体重別選手権大会で優勝しました。さらに、彼の妻は元バレーボール選手の大友愛であり、一男二女の子供がいます。

柔道のキャリア
秋本は5歳で柔道を始め、桐蔭学園高等学校在学中には66kg級ながら全国高校選手権の無差別級で優勝という偉業を達成しました。筑波大学へ進学後も順調に成長し、世界ジュニア選手権で優勝し、父子二代のチャンピオンになりました。

しかし、彼のキャリアは順調ばかりではありませんでした。2005年にはフランス国際に優勝しましたが、その後オリンピック代表選考では内柴正人に敗北。さらに、減量による健康問題に苦しむことになりました。

アジア大会の代表に選ばれるも結果は残念で、続く2007年の世界選手権ではケガによる敗北を味わいました。2008年には五輪出場を断念する事態となり、スポーツ選手として厳しい時期を迎えました。しかし、2009年から73kg級に転向することで彼の本来の実力が戻り、各大会で優勝を重ねました。

2010年の世界選手権では準決勝で王己春を破り、決勝戦でもオランダ選手を下して優勝。この結果、父子二代での世界選手権メダリストとして記録を打ち立てました。その後、2011年8月の世界選手権では以前の勢いを取り戻せず5位に終わりましたが、年末のグランドスラム東京では優勝を果たしました。

さらに、2012年からは体調不良と選考大会での敗北を経て、2013年に友人である大友愛と結婚しました。2014年以降は国際大会でも数多くの成果を残し、特にアジア大会では2連覇を達成しました。

引退後の活動
2016年に引退を表明した彼は、以後柔道界での指導者としてのキャリアを選択しました。了徳寺学園のコーチに就任し、全日本女子代表特別コーチにも携わることで後進の育成に力を注いでいます。また、2020年からは全日本代表のコーチとして活動しています。

試合スタイル
秋本啓之は、素早い背負投が特徴で、相手を投げる技術に優れています。左側での投げ技が得意であり、袖釣込腰や腰車、横巴投などの技も使いこなします。

彼のこれまでの戦績は非常に優れたものであり、多くのファンに支持される存在です。今後も日本の柔道界における重要な指導者としての役割を果たしていくことでしょう。

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