第二京阪道路

第二京阪道路（だいにけいはんどうろ）

第二京阪道路は、京都府京都市伏見区から大阪府門真市に至る一般国道1号のバイパスです。この道路は、4～6車線の自動車専用部分と、2～4車線の一般道路部分から構成されています。主な目的は、京阪国道と近畿自動車道を通る際の交通渋滞を緩和することで、特に名神高速道路の天王山トンネル付近や京都南IC付近の混雑軽減も期待されています。

この道路の総事業費は約1兆550億円で、公共事業が約7270億円（国が4850億円、大阪府が1800億円、京都府が620億円を負担）を占めています。一方、有料道路事業に関しては3280億円で、この通行料金収入で償還されています。環境への配慮も行われており、道路両側には副道や植栽帯、自転車歩行者道を備えた環境施設帯が設置されています。これは国土交通省により「緑立つ道」として愛称が付けられました。

専用部と一般部

第二京阪道路の専用部は、約28.3kmの長さを有し、地域高規格道路としても認定されています。開通時には「この道が、関西の流れを変える」というキャッチコピーが用いられ、関西エリアの交通体系に大きな影響を与えることが期待されました。

専用部と一般部は以下のように分かれています：

• - 起点：巨椋池IC
• - 終点：門真JCT
• - 車線数：4～6車線
• - 設計速度：60～80 km/h

全線開通は2010年3月20日で、翌月には新名神高速道路との接続も果たしました。この道の開通によって、名神・近畿道経由よりも京滋バイパス・第二京阪経由の方が約12km短縮されることが知られ、京都と大阪間の移動が一層快適になりました。

交通量と利便性

開通後、初月の1日あたりの交通量は、当初予想を大幅に上回り約3万3000台に達しました。また、開通したことにより、名神高速道路や国道1号の交通量は減少し、特に吹田JCT付近の慢性的な渋滞も緩和されました。これによって地域経済の活性化に寄与し、沿道の法人税収は開通前の37% 増加しています。

さらに、バス会社も新たなダイレクトエクスプレスを投入して、JR学研都市線沿線から大阪なんばや京都駅へのアクセスを強化しました。関西国際空港へのアクセスの改善も図られ、観光需要にも対応できるようになっています。

道路の将来的な展望

第二京阪道路は、今後もさらなる拡張が予定されています。具体的には、阪神高速2号淀川左岸線への接続や新名神高速道路八幡京田辺JCT/ICとの接続が進められる予定です。また、名神高速道路との交差地点には新たに京都南JCTが設置される見込みです。

このように、第二京阪道路は関西地方の交通網において重要な役割を果たし続けており、交通渋滞の緩和、地域経済の発展、さらには住民の生活の質の向上に寄与しています。

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