紀伊日置駅

紀伊日置駅について

紀伊日置駅（きいひきえき）は、和歌山県西牟婁郡白浜町矢田にあり、西日本旅客鉄道（JR西日本）の紀勢本線（きのくに線）が通る駅です。白浜町の日置川地区にある唯一の鉄道駅ではありますが、地域の中心部からは約2～3km離れた位置に位置しています。このため、駅の利用者は比較的少なめで、主に近隣の高等学校に通う学生たちが中心となっています。

駅の歴史

紀伊日置駅は、1936年10月30日に国鉄紀勢西線の紀伊椿駅から周参見駅までの延伸に伴い開業しました。1959年には紀勢本線が全通し、同線に所属することとなります。しかし、歴史の中でも印象的な出来事がいくつかあり、1969年1月24日には名古屋発天王寺行きの921列車が駅近くで脱線する事故がありました。この事故では、ディーゼル機関車が水田に転覆するという事態が発生しましたが、客車は切り離されることで無事に駅ホームに停車しました。

また、1985年には無人化が進み、1987年の国鉄分割民営化以降はJR西日本の駅となりました。最近では、2021年3月13日にICカード「ICOCA」が利用できるようになり、利便性が向上しています。

駅構造と設備

紀伊日置駅は、相対式ホームを2面2線もち、列車の行き違いが可能な地上駅です。そのほかに側線も設けられており、保線用の車両が留置されることがあります。駅舎は木造で、古くからのデザインが残っています。ホームへのアクセスは階段をいくつか上る必要がありますが、紀伊田辺・和歌山・天王寺方向行きのホームへは跨線橋を渡って行くことになっています。

駅舎には出札窓口があるものの、現在は無人駅として運営されているため、乗車券の自動券売機はありません。近年の改装により、駅の横にはトイレが設置されています。

利用状況

紀伊日置駅は日置川地区の交通の要所ですが、駅から地区の中心部までの距離があるため、利用者数は多くはありません。主な利用者層は近隣の高等学校に通学する学生であり、通勤や通学時の利用が主とされています。

アクセス

駅の前には簡易な駅前広場が整備されており、タクシーや明光バスの定期運行が行われています。バスを利用すれば、日置川地区の中心部へのアクセスが可能です。

駅周辺の施設

駅の周辺には、白浜警察署の日置駅前駐在所や白浜町立安宅小学校、日置川インターチェンジ（紀勢自動車道）などがあります。これらの施設は地域住民にとって重要なインフラストラクチャーとなっています。

周辺の魅力

紀伊日置駅周辺には美しい自然も多く、長閑な田園風景を楽しむことができます。そのため、訪れる人々には癒しの空間を提供しています。


紀伊日置駅は、地域の交通を支える重要な役割を果たす駅となっていますが、今後の利用促進や地域活性化が期待されるところです。

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