細谷佳正

細谷佳正（ほそや よしまさ）

細谷佳正は1982年2月10日に広島県尾道市で生まれる、実力派の男性声優です。フリーランスとして活動し、様々なメディアや舞台で活躍しています。彼の声は多くのアニメーションやゲームで聞くことができ、特に「テニスの王子様」の白石蔵ノ介役として知られています。

来歴

細谷は尾道市立栗原中学校を卒業後、尾道高等学校に進学しました。在学中、彼は演劇部に注力し、部長としての役割を果たした後、舞台俳優を目指すことになります。大阪芸術大学の入学を試みましたが、手本となる先輩の難易度の高い実技試験を見て断念します。その後、声優の道へと進むきっかけとなった作品は『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』でした。この作品の中で、特定のワープシーンに感銘を受け、声優業に挑戦することを決意します。

2002年に東京アナウンス学院を卒業した細谷は、マウスプロモーション附属俳優養成所で学び、2004年には外画の吹き替えの仕事を行っている同事務所に所属することとなります。2014年にはフリーとなり、より自由にキャリアを築くチャンスを得ました。

細谷の声優デビューは2005年、アニメ『ギャラリーフェイク』でした。初期は海外ドラマや映画の吹き替えが中心でしたが、2007年に『テニスの王子様』のOVAでの白石蔵ノ介役が彼の知名度を大いに向上させるきっかけとなりました。2010年には彼のキャラクターソングアルバムがオリコンで高評価となり、特に『Medicine or...?』は10位、『POISON』は6位を記録しました。これにより、彼は一気に多くのファンを獲得することに成功します。

細谷は2010年にテレビアニメ『刀語』で初主演を果たし、それ以降も多くの作品で主役やレギュラーキャラクターを演じるようになりました。2014年と2016年には、声優アワードの助演男優賞を受賞しています。

休業と復帰

2017年4月、細谷は喉の治療のために一時的に活動を休止。その際、彼の代役が他の声優によって務められることとなりましたが、持ち前の根気と決意により、同年8月には無事に復職しました。

2021年には自身のTwitterアカウントを開設し、ファンとのコミュニケーションを増やしました。2023年には、舞台「ハーヴェイ」で主役として初めて立つなど、新たな挑戦も行っています。

プライベートと趣味

細谷は、若い頃に苦労を経験しており、多指症であった右手の指が手術で切除されたという背景を持っています。彼の趣味は映画鑑賞や散歩であり、特技としてギターやガンシューティングが挙げられます。広島弁を話す彼は、地域の方言を大切にしつつ、多くの友人たちとも交流を深めています。特に、小野賢章や石川界人とは親しい友人関係にあり、その絆は彼のキャリアにおいても大きな支えとなっています。

座右の銘は「楽しくなければ人生じゃない。楽しくなければ仕事じゃない」と語り、人の笑顔を楽しむことを何よりも大切にしています。

細谷佳正は、多才さと個性豊かなキャラクターを持つ声優であり、今後もますます目が離せません。

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