美山駅

美山駅：九頭竜線沿いの歴史と自然に囲まれた駅

福井県福井市境寺町に位置する美山駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）越美北線（九頭竜線）の駅です。1960年12月15日、越美北線の越前花堂駅～勝原駅間の開通と同時に開業しました。国鉄分割民営化後の1987年4月1日からは、JR西日本の駅として運営されています。

開業当初から地域住民の足として利用されてきた美山駅ですが、1992年には無人駅となりました。その後、2004年7月18日に発生した豪雨により、越美北線は全線運休を余儀なくされました。美山駅～越前大野駅間は同年9月11日に運行を再開しましたが、美山駅～一乗谷駅間は、代行バスでの運行が続きました。代行バス運行は西日本ジェイアールバスが担当し、駅敷地内の倉庫や駅近くの土地に金沢営業所美山派出所が設置されるなど、地域への影響は多岐に渡りました。そして、2007年6月30日、長らく不通が続いていた美山駅～一乗谷駅間が復旧し、越美北線は全線で運行を再開しました。3年間に及ぶ不通期間を経ての再開は、地域住民にとって大きな喜びであったことでしょう。

現在の美山駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅で、列車の交換が可能です。かつては越前東郷駅に似た駅舎がありましたが、現在は「美山観光ターミナル」と一体となった新しい簡易駅舎が使用されています。ホームへのアクセスは、福井寄りにある構内踏切を通って行います。駅には自動券売機は設置されておらず、JR西日本金沢支社が管理する無人駅となっています。

現在の駅舎は2代目です。初代駅舎の解体後、ローソンがJR西日本金沢支社の誘致により新駅舎「美山観光ターミナル」隣接の駐車場に開業しましたが、国道158号奈良瀬境寺バイパスの開通に伴い、越前薬師駅周辺に移転しました。

美山駅ののりばには、案内上の番号は設定されていません。周辺には、上宇坂郵便局、福井市役所美山連絡所（旧・美山町役場）、福井市立美山図書館、福井市木ごころ文化ホール、福井市消防局東消防署美山分署、福井市美山中学校などがあり、地域の中心地として機能しています。国道158号も駅前に通っています。

隣の駅は、小和清水駅と越前薬師駅です。美山駅は、九頭竜川沿いの自然豊かな地域に位置し、観光客にとっても魅力的な場所となっています。歴史と自然に囲まれた美山駅は、これからも地域住民の生活を支え、多くの旅人を迎え入れるでしょう。

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