美浜駅

美浜駅：歴史と現代が交差する若狭地方の拠点駅

福井県三方郡美浜町に位置する美浜駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）小浜線に属する、地域住民にとって欠かせない交通の要衝です。1917年、官設鉄道小浜線の敦賀駅～十村駅間開通と同時に河原市駅として開業。旅客と貨物の取扱いを開始しました。その後、1956年に美浜駅へと改称され、幾多の変遷を経て現在に至ります。

駅の歴史：

開業から現在までの歴史を振り返ると、数々の変化が見て取れます。1967年には駅舎の改築が行われ、近代的な駅へと生まれ変わりました。貨物取扱いは1973年に廃止されましたが、例外的に三菱電機の変圧器輸送が赤穂線西浜駅から美浜駅まで行われた事例も存在します。1984年には荷物扱いも廃止され、1987年には国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となりました。1990年代にはキオスクが営業を終了。2002年にはホームや跨線橋の改修工事のため列車が全面運休しました。そして、2003年には大きな転換期を迎えました。3月1日にみどりの窓口が開設され、同月15日には電化開業が実現。美浜町観光協会が新駅舎で業務を開始しました。現在、みどりの窓口の営業終了と無人化が予定されています。

駅の構造と設備：

美浜駅は地上駅で、相対式ホーム2面2線を有しています。列車交換もここで行われ、駅舎側のホームが2番のりば、反対側のホームが1番のりばとなっています。両ホーム間の移動には跨線橋を利用します。電化にあたっては、架線の関係からホームの嵩上げ工事が行われました。駅舎は鉄筋コンクリート造の一部2階建てで、小浜線電化開業時に改築され、2008年には窓口もリニューアルされています。金沢支社が管理し、美浜町観光協会が窓口業務を受託する簡易委託駅であり、みどりの窓口（マルス端末）が設置されています。1番のりば（下り）は「村の鍛冶屋」、2番のりば（上り）は「ローレライ」という接近警告機のメロディーが使用されています。

利用状況と周辺環境：

美浜町の中心駅として、地域住民の生活に密着した存在です。2021年度の1日平均乗車人員は169人でした。駅周辺は、南側を国道27号、北側を若狭広域農道（若狭梅街道）が走っています。駅舎側は民家が多く、金融機関や商店などが集まっています。一方、北側は田園風景が広がっています。

アクセスと周辺情報：

美浜駅は、福鉄バス（敦賀方面）や美浜町コミュニティバス、チョイソコみはま（会員登録制デマンドバス）など、複数のバス路線の発着点となっています。2021年には、北陸新幹線敦賀開業に関連して、敦賀市、美浜町、若狭町を巡る「ゴコイチバス」の試験運行が行われ、美浜駅が発着点となりました。この期間限定運行は好評を博し、2024年も運行が継続されています。また、かつては急行「わかさ」も停車していました。隣の駅は東美浜駅と気山駅です。

まとめ：

美浜駅は、長い歴史と近年の発展を融合させた、若狭地方を代表する駅です。地域住民の生活を支えるだけでなく、観光客にとっても重要な拠点となっています。これからも、地域社会の発展に貢献していくことが期待されます。将来的な無人化計画も踏まえつつ、駅周辺の整備や交通網の充実など、更なる発展が期待されます。

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