胡麻駅

胡麻駅：山陰本線の歴史と自然に囲まれた駅

胡麻駅は、京都府南丹市日吉町に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）山陰本線の駅です。1910年（明治43年）8月25日、園部駅と綾部駅間の延伸に伴い開業しました。当初は客貨取扱駅でしたが、1963年（昭和38年）3月1日に貨物取扱が廃止され、1984年（昭和59年）10月1日には無人駅となりました。

その後、1996年（平成8年）3月には駅舎の改築が行われ、胡麻郵便局と共用となる現在の駅舎となりました。さらに、2006年（平成18年）4月1日には「郷の駅胡麻屋」が開業し、地元の野菜や果物、弁当、特産品などが販売されるようになりました。駅舎の改築や新たな施設の誕生は、地域経済の活性化にも貢献しています。

開業から100周年を迎えた2010年（平成22年）には記念イベントが開催されるなど、地域住民にとって重要な存在となっています。また、2021年（令和3年）3月13日からはICOCAなどの交通系ICカードの利用が可能となり、利便性が向上しました。

胡麻駅は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線の地上駅です。かつては特急列車も一部停車していましたが、2011年（平成23年）3月11日以降は普通列車のみ停車しています。ただし、近隣の「かやぶき音楽堂」でイベント開催時には、臨時停車する場合もあります。ホームの有効長は7両分あり、かつて特急が停車していた名残を感じさせます。

駅周辺は自然豊かな環境にあり、JR西日本のグループ会社が運営するグランベール京都ゴルフ倶楽部や、南丹市立胡麻郷小学校などの施設があります。また、福井県から移築された国の登録有形文化財「かやぶき音楽堂」も近隣に位置し、独特の雰囲気を醸し出しています。アクセスは、京都府道50号京都日吉美山線を利用できます。さらに、南丹市営バスや京丹波町町営バスも利用可能です。

駅は福知山駅の管理下にあり、無人駅ながら自動券売機やトイレが設置されています。駅舎の隣には、郵便局と「郷の駅胡麻屋」が併設されているため、利用客は利便性を高めることができます。

また、胡麻駅は山陰本線の中で最も標高が高い駅としても知られています。上り線側のホーム沿いには桜並木が植えられており、春には美しい景色を楽しむことができます。かやぶき音楽堂でのコンサート開催時には臨時窓口が設置されることもあります。

胡麻駅は、歴史と自然、そして地域住民の温かさが感じられる、魅力的な駅です。

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