脳みそ夫

脳みそ夫：独特の芸風と幅広い活動で人気のお笑い芸人

脳みそ夫（1980年1月22日生まれ）は、お笑いプロダクション・タイタン所属の男性お笑い芸人です。千葉県白井市出身で、白井市立清水口小学校、白井市立七次台中学校を卒業後、法政大学に進学。大学時代は落語研究会に所属しており、落語家・瀧川鯉八氏は後輩にあたります。学生時代には大手芸能事務所からの誘いもあったものの、それを断っています。

大学卒業後は約3年間、パチンコプロとして生活を送りました。その後、いくつかのコンビを結成、解散を経て、2006年頃からピン芸人として活動を開始。2007年には、芸能事務所に所属していないお笑い芸人のトーナメント式ライブ「キングオブフリー」で優勝を果たしています。

2008年には、構成作家・業務用菩薩氏が企画した「大喜利寺子屋」シリーズにも出場し、「大喜利寺子屋2」で準優勝という成績を残しています。ジョニー大蔵大臣やオードリー若林正恭氏らと大喜利対決を行い、注目を集めました。

2009年には、『芸人☆ウォーズ』や『コンティニュー』といったお笑いライブに出演。R-1ぐらんぷりにも複数回出場し、2016年と2017年には準決勝まで進出するなど、賞レースでも活躍を見せています。

2012年からしばらくの間は、伽内祥人氏とのコンビ『レモねぇーど』で活動していました。2013年12月28日には、タイタンへの所属を発表。翌2014年からタイタン所属のお笑い芸人として活動しています。

ギフト☆矢野氏とのコンビ『やのみそ夫』としてもM-1グランプリに出場し、2017年は3回戦、2018年は2回戦に進出しています。TBSの『有田ジェネレーション』にも出演するなど、コンビでの活動も展開しました。

2017年には、自身で作詞・作曲した『脳みそ夫体操』を配信開始。この曲は、ショートムービー配信アプリTikTokで大きな反響を呼び、2018年8月時点で約33万件もの動画が投稿されるほどの人気となりました。翌年にはCDも発売され、彼の代表曲として広く知られるようになりました。

2018年には、安藤美希子氏（重量挙げ選手）、平木理化氏（元プロテニス選手）と共に、出身地である白井市の『しろいふるさと大使』に就任。同年10月10日には一般女性との結婚を発表しています。2021年には、テレビ番組での発言について謝罪する出来事がありましたが、その後も精力的に活動を続けています。2021年12月13日には第一子となる女児が誕生したことを発表しました。

脳みそ夫の芸風：奇抜な設定とキャラクターで魅せる

脳みそ夫の芸風は多岐に渡り、代表的なネタとしては以下のものがあります。

1. 脳みそ漫才:

「不慮の事故で培養液に浮かぶ脳みそだけの姿になってしまった相方と漫才をする」という設定のコントです。水槽に入った脳みそ模型を乗せたスチールワゴンを押し出しながら登場し、漫才をやりたがらない相方をなだめながらコントを進めていきます。ドラえもんのパロディである「脳えもん」なども登場する、独特の世界観を持つネタで、約8年間も披露していました。

2. 昭和CM風コント:

脳みそ夫の芸風の中でも、比較的脳を使わないネタとして、昭和時代のCMをパロディにしたコントがあります。懐かしいCMの雰囲気を再現した、親しみやすいネタです。

3. 半生振り返りシリーズ:

有名人の半生を、完全に想像で振り返るコントです。歴史上の人物や現代の人物など、幅広い対象を題材に、独自の視点でユーモラスに描いています。

4. キャラクターコント:

奇抜なキャラクターを用いたコントも数多くあります。「未来のアンドロイド娼婦・バーバラ」や「OL聖徳太子」などは、その代表例と言えるでしょう。これらのキャラクターは、見た目にもこだわり、首から上は人物、下は職業を表すという独自のルールに基づいて作成されています。

他にも「ちびっこ石油王」、「アラサー武士」など、個性的な一人コントを演じています。初期は「ベタなネタがカッコ悪い」という意識から、奇抜な設定のネタを好んでいましたが、後に「ベタで勝負しない自分がカッコ悪い」と気づき、現在のスタイルに転換しました。

ネタ中には「こんちわ〜す」「すいませ〜んす」といった特徴的なセリフも用い、彼の芸風を象徴する要素となっています。「バカ」など、辛辣な言葉を向けられると発動する「脳みそ夫コンボ」も、彼の持ちネタの一つです。

経歴とエピソード

脳みそ夫は子供の頃から漫画『おぼっちゃまくん』を愛読しており、同じ事務所の先輩である爆笑問題は、高校の文化祭でそのネタを真似たコントを演じたほどの大ファンだったそうです。

M-1グランプリ2005の1回戦には「不気味な一週間」というコンビ名で出場し、「脳みそ漫才」の原型となるネタを披露しました。出場資格を得るため、エントリーシートには友人の写真を用いるという工夫も見られました。しかし、本番では水槽を倒してしまうハプニングに見舞われ、1回戦敗退となりましたが、アマチュア出場者の中で最も印象に残ったコンビとしてNTT西日本賞を受賞しています。

8年間も披露してきた「脳みそ漫才」への愛着から、芸名を変更することはありませんでした。「王子様」という芸名案も提示されたそうですが、それを辞退しています。

多彩な活動：テレビ、ライブ、ラジオ、インターネットなど

脳みそ夫は、数多くのテレビ番組、ライブ、ラジオ番組、インターネット番組に出演しています。出演番組は多岐に渡り、お笑い番組からバラエティ番組、情報番組まで幅広く活躍しています。また、映画やCMにも出演するなど、お笑い芸人としての枠にとらわれない活動をしています。YouTubeチャンネルでは自身の動画も配信しており、多方面で活躍を続けています。

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