膳所駅

膳所駅の概要

膳所駅（ぜぜえき）は、滋賀県大津市馬場二丁目に位置するJR西日本およびJR貨物の東海道本線に属する駅である。駅番号はJR-A28で、「琵琶湖線」としても知られており、地域交通の重要な拠点となっている。

駅の歴史

この駅は1880年に開業された馬場駅（ばばえき）として記録に残っており、滋賀県内で最も古い駅の一つとして位置づけられている。開業当初、当駅は京都と大津を結ぶ鉄道の一環であり、急勾配区間を克服するために補助機関車が導入された。また、琵琶湖東岸に鉄道が整備されるまでは、湖上交通が物流の重要な部分を占めていた。開業当時は、日本最古のスイッチバック駅としても知られ、逢坂山の勾配克服のために設けられていた。

年表

膳所駅の歴史は様々な変遷を経てきた。1880年には官設鉄道が開通した際に旅客・貨物の取り扱いが始まり、1889年には大津と当駅間の旧線が貨物支線へと転用された。その後も、1909年には東海道本線の一部として正式に組み込まれ、1934年には膳所駅としての名称が定まった。1947年からは江若鉄道による乗り入れも行われていたが、1965年にその運行が終了した。

駅の構造

膳所駅はいわゆる複々線の区間内に位置し、現在は12両編成が対応可能な島式ホームが設置されている。2面4線のホームに加え、上下待避線の合計6線を持つ地上駅であり、橋上駅舎が設けられている。隣の大津駅までの距離も1.7kmと近く、この地域の鉄道輸送において重要な役割を担っている。

膳所駅の近代化

2012年から2018年の間に、駅舎の橋上化および周辺整備が進められ、新たに設置された駅舎は地域の歴史や文化を意識したデザインとなっている。これにより南北両側からのアクセスが可能となり、バリアフリー化も進んだ。エレベーターやエスカレーターも設置され、利用者に優しい環境が整えられている。

利用状況と周辺環境

「滋賀県統計書」に基づく最近のデータでは、膳所駅の1日平均乗車人員は約12,915人であり、地域の重要な交通拠点として活躍している。駅の北口には昔ながらの商店街が続いており、南口は国道1号と連携した形で交通の要所となっている。また、南側にはバス停も設けられており、国道を通じた長距離交通も行われていた。

まとめ

膳所駅は長い歴史を持ちつつ、近代化と便利さを兼ね備えた地域の鉄道駅である。その設立から現在に至るまで、地域の人々にとって欠かせないトランスポートの場となっており、今後もさらなる発展が期待される。

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