花咲駅

花咲駅（北海道根室市）

花咲駅は、かつて北海道根室市花咲港に位置していたJR北海道根室本線（花咲線）の駅でした。惜しまれつつも、2016年に廃駅となりました。

歴史

1921年：根室本線の延伸に伴い開業。当初予定地での交渉難航により、松浦牧場が土地を寄贈。
1936年：駅舎改築。
1960年：貨物取り扱いを終了し、旅客駅に。
1961年：業務委託駅となる。
1984年：無人駅化。
1986年：駅舎を貨車駅に改築。
1987年：国鉄分割民営化により、JR北海道の駅となる。
1991年：根室本線に「花咲線」の愛称が設定。
2016年3月26日：廃駅。最終営業日には感謝セレモニーが開催。
2016年8月：駅舎撤去、跡地に記念プレート設置。

駅名の由来

駅名は、所在地の地名「花咲」に由来します。この地名は、アイヌ語の「ポロノッ」（大きな岬）を意訳した「鼻崎」に、「花咲」の字を当てたものです。開設時、土地を寄付した松浦牧場にちなみ「松浦駅」とする案もありましたが、牧場主が辞退したと伝えられています。

駅構造

根室駅が管理する無人駅で、単式ホーム1面1線の棒線駅でした。ホームは約50メートルで砂利敷き。かつては貨物列車が停車するほど長く、駅裏には貨物会社の営業所がありました。駅舎は貨物列車の車掌車を再利用したもので、ハナサキガニのイラストが描かれていましたが、晩年はシンプルな塗装に変わりました。

利用状況

廃止直前は利用がほとんどありませんでしたが、かつてはサケ・マスの水揚げ時期に多くの荷物が発送され、賑わいを見せていました。

駅周辺

駅の南側には、ハナサキガニで有名な根室港（花咲港）があります。その他、以下の施設がありました。

北海道道142号根室浜中釧路線
北海道道310号花咲港線
花咲郵便局
花咲港湾合同庁舎
根室交通「老人ホーム入口」停留所
花咲灯台（徒歩30分以上）
松浦牧場
ラジオNIKKEI根室送信所

廃止後の状況

廃止後、ホームは解体され、駅舎は松浦牧場に譲渡されました。跡地には駅名板を再利用した記念プレートが設置されています。

隣の駅

廃止時点での隣の駅は以下の通りでした。

JR北海道 根室本線（花咲線）
西和田駅 - 花咲駅 - 東根室駅

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