若宮公園

若宮公園

神奈川県厚木市の西側、細田川の中ほどに位置する若宮公園は、広さおよそ8.8ヘクタールを誇る都市公園（地区公園）です。地域住民の憩いの場としてだけでなく、防災機能も併せ持っているのが特徴です。

この公園は、森の里ニュータウンの南部に位置しており、特定の公共施設整備事業と区画整理事業によって整備されました。昭和60年（1985年）10月に利用が始まり、現在に至ります。

公園の中央を南北に流れる細田川は、開水路として景観に配慮して整備されており、園内の美しいアクセントとなっています。広々とした芝生広場が中心にあり、その周囲に様々な施設が配置されています。

北側には野外ステージが設けられ、イベントなどに利用されます。南西側には自由広場があり、その脇には管理施設を備えたテニスコートが整備されています。西側には、かつて日本の鉄道を支えたD51形蒸気機関車（1119号機）が静態保存されており、広場のシンボルとなっています。また、同じく西側には、友好都市である中華人民共和国揚州市から寄贈された東屋風の休憩所「風月亭」があり、異国情緒を感じさせます。

公園の南側、若宮橋の近くには調節池が設けられています。これは正式には「細田川防災調節池」と呼ばれ、大雨による増水時に川の下流への水の流れ込みを抑制するために造られました。均一型フィルタイプという形式のダムで、およそ15万立方メートルの水を貯めることが可能です。日常的に2.7メートルの水深が保たれており、低水位でも0.9メートルの水深があります。また、この調節池には、芦ノ湖から迎えられたコブハクチョウが暮らしています。当初はオス、メス各1羽でしたが、現在は1羽のみが池の水面を優雅に泳いでいます。

園内および周辺には、日本の春を代表するソメイヨシノを中心に、たくさんの桜の木が植えられています。桜が満開を迎える季節には、多くのお花見客が訪れ、公園全体が華やいだ雰囲気に包まれます。それ以外の季節でも、特に週末には、散策やレクリエーションを楽しむ人々で賑わいを見せています。

「若宮」という公園や橋の名前は、江戸時代中頃にこの地にあったと伝わる若宮八幡宮に由来しているとされています。

施設

公園内には、利用者が快適に過ごせるよういくつかの施設が備わっています。

テニスコート: 砂入り人工芝コート2面、壁打ちコート1面（無料）があります。管理棟には事務室、更衣室、シャワー室、ミーティングルームも完備されています。
トイレ: 東側と西側にそれぞれ1箇所ずつ設置されています。
駐車場: 東側と西側にそれぞれ1箇所ずつあり、それぞれ10台程度が収容可能です。

交通アクセス

若宮公園へのアクセス方法はいくつかあります。

バス: 厚木バスセンターのりば9番から「森の里」行きのバスに乗車します。船子・中学校を経由する場合は「若宮橋」バス停で、赤羽根・高松山を経由する場合は終点の「森の里センター」バス停で下車します。
* 自家用車: 国道246号線の森の里入り口交差点から七沢温泉方面へ向かうか、小田原厚木道路の厚木西インターチェンジからは田谷交差点経由で西へおよそ15分程度です。

イベント

例年、春には「森の里鯉のぼりまつり」が開催され、公園に彩りを添えます。

若宮公園は、緑豊かな環境の中で、スポーツや散策、歴史に触れることができる、地域の貴重なレクリエーション拠点となっています。

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