荻生駅

荻生駅について

荻生駅（おぎゅうえき）は、富山県黒部市の荻生地区に位置している富山地方鉄道本線に属する駅です。駅番号はT29です。歴史を辿ると、1922年（大正11年）11月5日に黒部鉄道の駅として開業しました。その後、1943年（昭和18年）1月1日に富山県内の全鉄道会社が富山電気鉄道を中心とする富山地方鉄道に統合され、荻生駅もこれに伴い黒部線の一部となりました。

駅は、1943年11月11日に600Vから1500Vへの昇圧工事が完了し、電鉄富山駅からの直通運転が開始されましたが、貨物営業は1969年（昭和44年）8月1日に廃止され、以降は旅客輸送に特化した運営が続いています。また、2019年12月25日には移転新築された駅舎が利用開始され、より多くの利用者の利便性が向上しました。

駅舎の改築

荻生駅では、2020年4月に黒部市内の3つの中学校が統合され、新たに黒部市立明峰中学校が開校することが決まりました。これにより、駅利用者の増加が見込まれ、旧駅舎の設備では不十分であると判断されました。具体的には、旧駅舎の待合室は約12㎡と狭く、トイレも男女共用であり、さらに通学時に踏切を渡る必要があったため、安全性の面でも改善が求められていました。

そこで、2017年3月に黒部市は、旧駅舎の反対側に新しい駅舎およびホームの屋根を新設する計画を発表しました。この改築工事には約1億6千万円の総事業費がかけられ、延べ約85㎡の新しい駅舎が整備されました。新駅舎には待合室とトイレが設置され、さらにスロープや駐輪場も新たに整備されました。2019年12月25日には完成式が行われ、翌日からの利用が開始されました。

駅構造

荻生駅は、単式ホームを持つ地上駅で、ホームの長さは65mです。41.5mの屋根が設けられているため、利用者は雨の日でも比較的快適に待つことができます。以前は交換可能な駅であり、相対式ホームを持つ構造でしたが、現在は線路が撤去され、かつてのホームの跡が残っています。旧駅舎は1922年に開業時から存在していた木造の無人駅舎でしたが、2020年1月以降に解体されています。

利用状況

「統計黒部」によると、2019年度の荻生駅の一日平均乗降人員は72人でした。駅は地域住民や通学する学生によって支えられていますが、まだまだ利用者数が少なく、今後の地域の発展に伴って人口が増加する中で、利用者数の増加が期待されます。

駅周辺の施設

駅周辺には、黒部市立桜井中学校や国土交通省北陸地方整備局 黒部河川事務所の黒部川出張所があります。この地域は、教育や公共サービスが充実しており、住民の生活も豊かです。荻生駅は、地域の交通の要所として、今後も重要な役割を果たしていくことでしょう。

さらに、荻生駅の隣には東三日市駅（T28）、長屋駅（T30）があり、これらの駅とのアクセスも便利です。これにより、周辺地域への移動もスムーズに行えます。

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