薩摩酒造

薩摩酒造株式会社：焼酎からウイスキーへ、地域と共に歩む老舗酒造メーカー

薩摩酒造株式会社は、鹿児島県枕崎市に本社と複数の蒸留所を構える、歴史ある酒造会社です。その歴史は古く、現在では芋焼酎を中心に、麦焼酎、米焼酎、そして近年ではウイスキーと、幅広い酒類を製造・販売しています。

「さつま白波」で築き上げた全国的な知名度

薩摩酒造の主力商品、そして同社の名を全国に知らしめたのが、芋焼酎「さつま白波」です。1970年代後半のCMキャッチコピー「6×4のお湯割り」「酔い醒めさわやか」は、多くの人々の記憶に刻まれ、焼酎の新たな魅力を世に広めました。このCM戦略は、1980年代以降の焼酎ブームを後押しする大きな要因となり、薩摩酒造の成長を支えました。現在も、米倉涼子などを起用したCMを展開し、ブランドイメージの維持・向上に努めています。

多様な商品ラインナップと事業展開

「さつま白波」以外にも、「黒白波」（黒麹使用）、「さくら白波」（黄麹使用、九州新幹線開業記念商品）など、様々な芋焼酎を展開しています。その他にも、麦焼酎、米焼酎、さらには清涼飲料水や健康食品なども製造しており、多角的な事業展開を行っています。

地域密着型企業としての姿勢

薩摩酒造は、地元鹿児島への貢献にも積極的に取り組んでいます。鹿児島県内の複数の蒸留所の運営、そして地元の雇用創出は、地域経済に大きな貢献をもたらしています。さらに、スポーツチームへの協賛や、地元テレビ局への番組提供など、地域社会との繋がりを強く意識した活動を行っています。例えば、鹿児島県立鴨池陸上競技場の命名権を取得し「白波スタジアム」と命名するなど、地域社会との連携を深めています。

企業規模と歴史

2014年の売上高は170億円と、国内焼酎メーカーにおいてトップクラスの規模を誇ります。同根企業である本坊酒造、本坊商店といった企業との関係性も注目に値します。 また、長年にわたり数多くのCMキャラクターを起用し、柳家金語楼、三國連太郎、小野寺昭、倍賞美津子、MIE、芹沢博文、森口瑤子、役所広司、森本レオ、玉山鉄二、米倉涼子など、錚々たる顔ぶれが「さつま白波」や他商品を宣伝してきました。

未来への展望

薩摩酒造は、伝統を守りながら常に新たな挑戦を続けています。ウイスキー製造への参入は、その挑戦の象徴と言えるでしょう。今後も、焼酎を中心とした酒類製造、そして多角的な事業展開を通じて、更なる発展を遂げていくことが期待されます。 また、地域社会への貢献を継続し、地元鹿児島と共に成長を続ける企業として、その未来に注目が集まります。

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