西八王子駅

西八王子駅：歴史と街並みを繋ぐ中央線の駅

西八王子駅は、東京都八王子市に位置するJR東日本中央本線の駅です。駅番号はJC23、通称は「西八」として親しまれています。中央線沿線の中でも重要な拠点として、多くの乗客が利用しています。

歴史を刻む駅舎

西八王子駅は1939年4月1日に開業しました。開業当初は旅客営業のみでしたが、1945年の八王子空襲で駅舎は焼失。その後、再建を経て発展を続けました。1964年には荷物扱い廃止、1978年には橋上駅舎に改築されるなど、時代とともに変化を遂げています。国鉄分割民営化後の1987年にはJR東日本に継承され、1993年には自動改札機が導入されました。近年では、駅ナカシェアオフィス「STATION WORK」の開設や、商業施設「セレオ西八王子」の改修など、利用者の利便性向上に向けた取り組みが積極的に進められています。

駅の構造と設備

地上駅である西八王子駅は、相対式ホーム2面2線を有しています。橋上駅舎から北口と西口へ出入口があり、バリアフリー対応としてエレベーターとエスカレーターが設置されています。改札内には多機能トイレも完備。自動券売機、多機能券売機、指定席券売機、自動改札機、自動精算機が設置され、利便性が高められています。かつてはみどりの窓口も営業していましたが、2018年5月31日に営業を終了し、現在は業務委託駅となっています。現在はJR中央線コミュニティデザインが駅業務を受託しています。なお、早朝は遠隔対応となるため、改札係員が不在となる時間帯もあります。

発展する交通の要衝

2020年代前半には、東京駅～大月駅間を運行する中央線の列車に2階建てグリーン車が連結され、12両編成化が実現しました。それに伴い、西八王子駅でもホームの延伸工事が行われ、2024年10月13日より快速電車の12両編成運転が開始されました。

利用状況と周辺環境

西八王子駅の2023年度1日平均乗車人員は約29,203人です。これは近隣の駅と比較しても高い数値です。しかし、利用者の多くが朝夕のラッシュ時に集中しているため、混雑は比較的短時間です。高尾方面への乗客は少ない傾向があり、下りホームは上りホームに比べ閑散としていることが多いのが特徴です。

駅周辺は、北口が書店やスーパーなど商業施設が集中するエリア、南口が住宅街とスーパー、商店が混在するエリアとなっています。北口は再開発が進んでおらず、南口にはロータリーが整備されています。

バス路線とアクセス

西八王子駅には、複数のバス路線が乗り入れています。北口には西東京バスと「はちバス」の路線が運行し、「西八王子駅」停留所から八王子駅方面などへ向かうことができます。かつては高尾山口駅や大平方面への路線もありました。甲州街道沿いには「西八王子駅入口」停留所があり、西東京バス、京王バス、神奈川中央交通西の路線バスに加え、羽田空港、成田空港への連絡バスも停車します。南口には京王バスと京王電鉄バスが乗り入れる「西八王子駅南口」停留所があります。

その他

西八王子駅は、いくつかのユニークな出来事でも知られています。例えば、テレビ番組『ザ!鉄腕!DASH!!』で、TOKIOと201系電車が駅構内で競走したことがあります。また、東洋経済新報社の調査によると、2005年から2014年までの10年間で、西八王子駅とその周辺区間で発生した人身事故件数は全国最多となっており、社会的な課題も抱えている駅です。

隣の駅

西八王子駅の隣の駅は、八王子駅と高尾駅です。かつては、西八王子駅と高尾駅間に東浅川駅がありましたが、現在は廃止されています。

西八王子駅は、歴史と現代が交差する、八王子市を代表する駅の1つです。今後も地域住民の生活を支え、発展を続けることが期待されています。

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