西谷凜

西谷凜：華麗なるデビューと挫折、そして新たな挑戦

西谷凜（にしたに りん）は、2002年7月8日生まれの女性騎手です。父は障害競走で活躍した西谷誠氏、祖父も障害競走で名を馳せた西谷達男氏と、まさにサラブレッド一家に生まれた彼女は、幼い頃から騎手を目指し、その夢を実現させました。

2018年、JRA競馬学校に入学。厳しい訓練を乗り越え、2021年に卒業。谷潔厩舎所属として騎手デビューを果たします。デビュー戦は残念ながら14着という結果に終わりましたが、同年4月25日、新潟5Rで初勝利を手にしました。56戦目での勝利は、同期8人の中で最後だったものの、所属厩舎の管理馬での勝利という喜びも加わったことでしょう。

しかし、彼女の騎手生活は順風満帆とはいきませんでした。デビューから1年余りの間に、体重管理に苦しみ、計3度の騎乗停止処分を受けています。

最初の処分は、2021年5月。体重調整に失敗し脱水症状を起こしたことで、開催2日間の騎乗停止処分を受けました。2度目は2022年2月。再び体重調整ができず、30日間の騎乗停止処分。そして3度目の処分は、2022年4月23日の福島1Rでの出来事がきっかけでした。レース前の検量で規定の体重を200グラム超過。さらに、規定重量を少しでも軽くしようと保護ベストのクッションを抜き、騎手装具を改造していたことが発覚。この度の処分は、裁定委員会の議定まで騎乗停止という厳しいものとなり、最終的には3ヶ月の騎乗停止処分が下されました。

体重管理の困難、そして度重なる騎乗停止処分。これらの経験を経て、西谷は自身の減量苦を克服することは難しいと判断。2022年10月31日付でJRA騎手を引退することを決意しました。

華々しいデビューからわずか1年余り。多くの夢と期待を背負い、ひたむきに努力を続けた彼女にとって、引退は容易ではなかったでしょう。しかし、彼女はそこで諦めませんでした。

2022年11月1日、西谷は栗東トレーニングセンターの茶木太樹厩舎で調教助手として新たなキャリアをスタートさせました。これまで培ってきた経験と知識を活かし、今度は厩舎の一員として、競馬界に貢献していくことを決意しています。

西谷凜の騎手としての短い期間は、多くの感動と課題を残しました。体重管理という、騎手にとって大きな壁に直面し、その克服に苦戦した彼女は、最終的に騎手を引退という決断をしました。しかし、彼女の競馬への情熱は消えることなく、新たなフィールドで新たな挑戦を続けています。彼女の今後の活躍に期待しましょう。

騎乗成績（年度別成績はネット競馬参照）

脚注

関連項目

騎手一覧

外部リンク

西谷凜（2021年 ルーキーズ）　JRA

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