西谷誠

西谷誠 - 障害競走界のレジェンド

西谷誠は、日本中央競馬会（JRA）に所属する騎手として、長年に渡り活躍を続けてきました。1976年生まれの彼は、元障害競走騎手である西谷達男を父に持ち、その血を受け継ぎ、自身も障害競走界で卓越した才能を発揮しました。2021年にデビューした息子の西谷凜もJRA騎手となり、親子二代で競馬界に貢献しています。

輝かしいキャリアの軌跡

西谷誠は、1995年に競馬学校第11期生としてデビュー。当初は平地競走を主戦場としていましたが、身長の伸びに伴う体重管理の困難さから、2011年に平地免許を返上し、障害競走に専念することを決意します。この転身が、彼のキャリアにおける大きな転換点となりました。

デビュー当初から安定した成績を残し、1998年にはゴッドスピードとのコンビで頭角を現します。未勝利戦での圧勝劇から始まり、阪神障害ステークス（春）で重賞初制覇を飾ると、勢いに乗って京都大障害（春）も制覇。さらに平地オープン戦を挟んで5連勝を達成するなど、その年の年間10勝を記録、優秀障害騎手賞を受賞する快挙を成し遂げました。翌年には、ゴッドスピードと共に中山大障害を制し、GI競走制覇という偉業を達成しています。

その後も、オンワードメテオ、テイエムドラゴン、マルカラスカルなどの名馬に騎乗し、数々の重賞競走を勝利。特にマルカラスカルとのコンビでは、中山大障害を2度制覇するなど、深い信頼関係と類まれな騎乗技術の高さを示しました。2006年には障害競走リーディングを獲得し、優秀障害騎手賞を受賞。2007年にはJRA通算100勝を達成、東京ハイジャンプではレコード勝ちを収めるなど、その勢いは衰えることを知りませんでした。

2008年には、念願の中山グランドジャンプをマルカラスカルとのコンビで制覇。同年には障害競走通算100勝を達成し、父である西谷達男の記録に並びました。この年は13勝を挙げ、史上初の3年連続JRA賞最多勝利障害騎手を受賞するなど、まさに絶頂期を迎えました。

西谷誠は、障害競走での活躍だけでなく、GI競走馬の調教にも携わり、ネオユニヴァースやラインクラフトといった名馬の育成にも貢献しました。

2018年からは昆貢厩舎、2023年からは中内田充正厩舎に所属し、現在も第一線で活躍を続けています。2019年にはJRA通算200勝を達成し、2023年には東京ジャンプステークス、阪神ジャンプステークスで勝利を収めるなど、ベテラン騎手としての経験と技術を活かし、後進の育成にも力を注いでいます。

主な勝ち鞍

西谷誠の輝かしいキャリアにおいて、数々の重賞競走を制覇しています。その主な勝ち鞍を以下に示します。

1998年 阪神障害ステークス（春） ゴッドスピード
1998年 京都大障害（春） ゴッドスピード
1999年 中山大障害 ゴッドスピード
2002年 東京ハイジャンプ オンワードメテオ
2005年 京都ハイジャンプ テイエムドラゴン
2006年 中山大障害 マルカラスカル
2007年 東京ハイジャンプ メルシーエイタイム
2008年 阪神スプリングジャンプ エイシンニーザン
2008年 中山グランドジャンプ マルカラスカル
2009年 東京ジャンプステークス エイシンボストン
2009年 小倉サマージャンプ エイシンボストン
2009年 中山大障害 キングジョイ
2012年 東京ハイジャンプ デンコウオクトパス
2013年 京都ジャンプステークス デンコウオクトパス
2014年 東京ジャンプステークス メイショウヨウドウ
2015年 東京ハイジャンプ サナシオン
2016年 阪神スプリングジャンプ サナシオン
2017年 小倉サマージャンプ ソロル
2018年 小倉サマージャンプ ヨカグラ
2022年 阪神スプリングジャンプ エイシンクリック
2023年 東京ジャンプステークス ジューンベロシティ
2023年 阪神ジャンプステークス ジューンベロシティ

西谷誠の功績は、障害競走界に多大な影響を与え続け、日本の競馬史にその名を刻んでいます。彼の今後の活躍にも期待がかかります。

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