角栓

角栓とは？その原因と対策

角栓とは、毛穴の中で皮脂と角質が混ざり合い、凝固してできたものです。医学的には「keratotic plug」と呼ばれます。

角栓の構成成分

角栓の主成分はタンパク質であり、その他に脂質が含まれています。脂質はトリグリセリドよりも遊離脂肪酸の割合が多いのが特徴です。また、角質層には存在しないアクネ菌由来のタンパク質や、炎症に関わるタンパク質も検出されることがあります。

角栓の形成には、皮膚上の細菌が関与していると考えられています。 бактерии が皮脂中のトリグリセリドを分解して遊離脂肪酸を生成し、この脂肪酸が毛穴の角質細胞を刺激して成長・剥離を促します。剥離した角質と皮脂が混ざり合うことで、角栓が形成されるのです。

また、角栓には内毛根鞘に由来するトリコヒアリンという物質も含まれています。これは、表皮の角質ではなく、皮脂管近くで分解される内毛根鞘の分解物が取り込まれている可能性を示唆しています。

角栓の成長と季節

皮脂の分泌量が多く、ターンオーバーが早い夏場は、角栓の成長が促進される傾向にあります。角栓が毛穴を広げる影響は大きく、特に30代までの女性は角栓によって毛穴が目立ちやすいと感じるかもしれません。しかし、40代になると皮脂の分泌量が減少し、角栓がなくても毛穴が目立つケースが増えてきます。

また、角栓の表面が酸化すると黒ずんで見えることがあります。これが「黒ずみ毛穴」の原因となります。

角栓の美容対策

角栓の成長を抑制する成分として、トラネキサム酸、コハク酸、乳酸の合剤が知られています。これらの成分を塗布する試験では、約30%の毛穴で角栓の成長が遅くなるという結果が出ています。その他、カンラン葉抽出物（脂質の過酸化による異常角化を抑える）、チャノキオイル、ザクロ発酵液なども角栓の成長抑制に効果があると言われています。

角栓の除去方法と注意点

角栓はニキビの原因となることもあるため、毛穴パックなどで除去したいと考える方もいるでしょう。しかし、毛穴パックは使い方を誤ると、かえって肌にダメージを与える可能性があります。また、爪やピンセットで無理やり角栓を掻き出すと、炎症を引き起こすリスクがあります。

角栓を除去する際は、以下の点に注意しましょう。

毛穴パックは使用頻度を守り、使用後はしっかりと保湿する
爪やピンセットで無理やり押し出さない
肌に優しい洗顔料で丁寧に洗う
酵素洗顔やピーリングを取り入れる場合は、肌の状態に合わせて頻度を調整する

まとめ

角栓は、皮脂と角質が混ざり合ってできるもので、放置すると毛穴の開きやニキビの原因となることがあります。日々のスキンケアで角栓の成長を抑制し、適切な方法で除去することが大切です。

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