讃岐相生駅

讃岐相生駅について

讃岐相生駅（さぬきあいおいえき）は、香川県東かがわ市南野に位置する四国旅客鉄道（JR四国）高徳線の駅です。この駅は、香川県の鉄道駅の最東端に位置し、高徳線の県境にあたる重要な駅です。駅番号はT09で、阿波大宮駅方面に向かうと、5kmにわたる急勾配で知られる大坂峠を越えることになります。この区間は高徳線の中でも特に走行が難しい場所として知られています。

駅の歴史

讃岐相生駅は1935年3月20日に鉄道省によって開業され、当初は高徳本線の駅として機能していました。1970年6月1日には貨物取扱が廃止され、その後1972年10月1日には荷物扱いが廃止され無人駅化されました。1987年4月1日、国鉄分割民営化によりJR四国の駅となり、現在に至ります。これにより駅は大きな変化を迎えました。

駅の構造

讃岐相生駅の構造は、2面2線の相対式ホームを抱えています。駅舎側の1番のりばは一線スルーとなっており、木造の駅舎が特徴的です。かつては昭和47年に無人化されたものの、当初は運転要員が駅に常駐していました。その後は簡易委託が続けられましたが、現在は解除されています。トイレは2019年に廃止されました。

利用状況

1日平均乗車人員は非常に少なく、周辺には人家があるにもかかわらず、利用者数は限られています。これは、讃岐相生駅から約3キロの距離に特急が停車する引田駅が存在し、土讃本線の高松発着普通列車の多くが引田駅止まりであるためです。このため、通勤や通学の多くの人々が自転車や自家用車で引田駅まで移動し、そこから列車を利用しています。

周辺の特徴

駅周辺には、坂元海岸や大坂峠などの自然スポットがあります。坂元海岸は国道11号を渡った先に広がっており、スッキリとした播磨灘の景色が特徴です。周辺でも多くの釣り客が訪れ、季節ごとに賑わいを見せています。大坂峠は歴史的にも古い経路があり、平安時代から讃岐と阿波を結ぶ重要な地点でした。人道や馬車道としても利用され、現在も観光客に人気があります。

また、香川県道1号線では、晴れた休日にはパラグライダーが飛び立つ様子が見られ、その付近からは美しい景色が広がります。ここで有名なのは、故郷引田を見守るように建てられた南原繁の句碑であり、多くの人々が訪れます。

特徴的なエピソード

昔の蒸気機関車の時代には、大坂峠での急勾配が運行上の課題となり、列車が立ち往生する様子がよく見られました。また、気動車となった現在でも、2015年には大量の毛虫の影響で列車が立ち往生するという珍しい出来事がありました。

バス路線

讃岐相生駅は徳島バスの引田線も利用でき、引田駅前や鳴門駅前方面へのアクセスも提供しています。

結論

讃岐相生駅は、その歴史と自然美に恵まれた場所です。鉄道利用者の少なさは一見目立ちますが、この駅は四国の重要な交通の要所として、今でも多くの人々に愛され続けています。

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