辻本聡

辻本聡：モータースポーツ界のレジェンド、そして多才な実業家

辻本聡氏は、1960年大阪府生まれのモータースポーツ界のベテランです。オートバイレーサーとして華々しい活躍を見せ、その後レーシングドライバー、そしてモータースポーツ解説者として、第一線で活躍を続けています。その経歴は、日本のモータースポーツ史に大きな足跡を残すものとなっています。

オートバイレーサーとしての成功

1985年、国際A級に昇格しヨシムラ・スズキチームに移籍した辻本氏は、才能を開花させます。この年、全日本ロードレース選手権TT-F1クラスでシリーズチャンピオンを獲得。続く1986年もシリーズチャンピオンに輝き、二連覇を達成しました。同年には鈴鹿8時間耐久ロードレースでケビン・シュワンツとペアを組み、3位表彰台を獲得するなど、その実力を国際舞台でも示しました。

1987年にはアメリカに渡り、デイトナ200マイルレースで2位入賞。AMAスーパーバイク選手権への参戦も予定されていましたが、開幕戦でのアクシデントにより首に大怪我を負ってしまいます。この怪我により、世界選手権での活躍の機会を逃してしまうこととなりました。

怪我からの復帰後、1988年にはスズキワークスのエースライダーとして全日本ロードレース選手権GP500クラスに参戦。しかし、再び転倒による負傷に見舞われ、思うような成績を残すことができませんでした。それでも、1991年までスズキワークスに所属した後、1992年には自身でホンダのサテライトチームを設立。HRCからホンダ・NSR500の供給を受け、am/pmなどをメインスポンサーに迎え、活動を継続します。鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、1993年、1995年と2位表彰台を獲得するなど、チームオーナー兼ライダーとして成功を収めました。

ドライバーとしての挑戦と新たな成功

1996年からは「ドライダー」(ドライバー+ライダー)として四輪レースにも挑戦を始めます。1998年にはホンダ・シビックタイプRでスーパー耐久シリーズにフル参戦。第5戦十勝24時間レースでは、上位クラスの車両を抑え、スーパー耐久勢トップで完走。ST-4クラスのシリーズチャンピオンを獲得しました。この車両は、プレイステーション2のレースゲーム『グランツーリスモ4』にも収録されています。

2002年には、42歳にして11回目の鈴鹿8時間耐久ロードレースに出場。総合30位で完走を果たし、その長く続くモータースポーツへの情熱を示しました。

モータースポーツ解説者としての活躍と現在

長年の経験と知識を活かし、モータースポーツ関連番組の司会者・解説者としても活躍しています。MotoGP関連では、日テレG+での生中継や公式DVDの解説を務めるなど、幅広く活動しています。

私生活では、横須賀でカフェPILOTA MOTOを経営するなど、モータースポーツ界以外でも活躍の場を広げています。2021年には、全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦する津田一磨選手のチーム、ベビーフェイス・パワード・バイ・ヨシムラのチーム監督に就任するなど、後進の育成にも力を入れています。

主要なレース戦績

辻本聡氏の輝かしい戦績の一部を紹介します。全日本ロードレース選手権では1985年、1986年とTT-F1クラスでチャンピオンを獲得。GP500クラスでも上位につけ、高い実力を示しました。鈴鹿8時間耐久ロードレースにも複数回出場し、表彰台に立つなど、その存在感を示しました。スーパー耐久シリーズでは1998年にST-4クラスでシリーズチャンピオンを獲得しています。

辻本聡氏は、長年に渡り第一線で活躍し続ける、モータースポーツ界の真のレジェンドと言えるでしょう。その活躍は、これからも多くのファンを魅了し続けることでしょう。

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