近鉄郡山駅

近鉄郡山駅：大和郡山市の玄関口

近鉄郡山駅は、奈良県大和郡山市南郡山町に位置する、近畿日本鉄道橿原線の駅です。駅番号はB30。1921年（大正10年）4月1日、大阪電気軌道畝傍線（現在の橿原線）西大寺（現在の大和西大寺）～郡山駅間開通と同時に開業しました。以来、幾度かの路線延伸や社名変更を経て、現在に至ります。当初は「郡山駅」でしたが、1928年には「大軌郡山駅」に、1941年には「関急郡山駅」に、そして1944年には「近畿日本郡山駅」と改称され、1970年に現在の「近鉄郡山駅」となりました。

駅の構造と利用状況

近鉄郡山駅は、相対式2面2線のホームを持つ地上駅で、ホームの有効長は6両分です。駅舎は1番線側にあり、2番線側には無人自動改札口が設置されています。上下ホーム間は構内踏切で連絡しており、どちらの改札口からでも両方のホームにアクセスできます。

特急を除く全ての定期旅客列車が停車し、大和郡山市における主要な交通拠点として機能しています。近年は、一日あたりの乗降客数が15,000～20,000人を推移しており、大和郡山市内で最も乗降客数の多い駅です。具体的な数値は、2022年11月8日には16,258人、2021年11月9日には15,331人、2018年11月13日には17,558人、2015年11月10日には18,377人、2012年11月13日には18,765人、2010年11月9日には19,029人、2008年11月18日には19,537人、そして2005年11月8日には20,511人でした。

駅の設備とサービス

天理駅管理の有人駅であり、PiTaPa、ICOCAに対応した自動改札機と自動精算機が設置され、利用者の利便性が向上しています。定期券や特急券は専用の自動発売機で購入可能です。過去には、当駅を管理駅として、橿原線尼ヶ辻駅～筒井駅間を管轄する駅長が配置されていました。

駅周辺の整備と再開発

近鉄郡山駅周辺では、2019年に奈良県と大和郡山市が策定した「近鉄郡山駅周辺地区まちづくり基本計画」に基づき、駅を中心とした半径約800mの範囲で再開発事業が進められています。この計画には、近鉄郡山駅舎の移設、駅前広場の整備、バスターミナルの整備などが含まれています。2023年2月3日には、奈良県、大和郡山市、近鉄の三者間で駅移設に関する基本協定が締結され、再開発事業は着実に進展しています。

駅北東側には、かつて西友大和郡山店がありましたが、2015年に閉店し、現在は「アスモ大和郡山」として再開発されています。しかし、アスモの建物老朽化が進んでいるため、2026年度の解体、そして2028年度には公共駐車場と複数の店舗からなる新施設の開業が予定されています。

周辺施設

近鉄郡山駅周辺には、大和郡山市役所をはじめ、近鉄郡山駅前郵便局、中央公民館、市立体育館、郡山土木事務所、ハローワーク大和郡山、やまと郡山城ホール、大和郡山市立図書館、地域医療機能推進機構大和郡山病院といった公共施設が充実しています。教育機関としては、奈良県立郡山高等学校、奈良工業高等専門学校があります。また、矢田寺、松尾寺、慈光院、郡山城といった歴史的建造物や、南都銀行郡山支店、京都銀行大和郡山支店、三井住友銀行近鉄郡山駅前出張所、奈良信用金庫本店、近畿労働金庫郡山ローンセンターなどの金融機関、さらに、アスモ大和郡山、マツゲン大和郡山店、キリン堂アスモ大和郡山店、ザ・ダイソーアスモ大和郡山店、郡山駅前商店街、柳町商店街、アピタ大和郡山店、啓林堂書店郡山店（本店）、オークワ大和郡山柳町店などの商業施設が数多く存在しています。

交通アクセス

JR大和路線の郡山駅へは徒歩約10分、またはバスでアクセスできます。バス路線は、奈良交通とエヌシーバス（一部路線）が運行しており、駅北東約50mにあるアスモ大和郡山店前にバスターミナルがあります。大和郡山市コミュニティバスも運行されており、市役所やJR郡山駅方面へのアクセスも便利です。

隣の駅

近鉄郡山駅の隣の駅は、上り方面が大和西大寺駅、下り方面が筒井駅です。急行と普通列車が停車します。

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