金沢市営陸上競技場

金沢市営陸上競技場

金沢市営陸上競技場（かなざわしえいりくじょうきょうぎじょう）は、石川県金沢市弥生の金沢南総合運動公園内に設けられた陸上競技施設です。この競技場は公益財団法人金沢市スポーツ事業団によって管理されています。

歴史的背景

金沢市営陸上競技場の歴史は古く、1924年1月23日に当時の市長・相良歩が「皇太子御成婚記念事業」として市立の大運動場の建設を提案したことから始まります。この提案は市議会で満場一致で承認され、建設が進められました。設計は武田千代三郎が担当し、金沢市第二課の藤沢勇太郎技師が具体的な設計図を作成しました。1925年5月に工事の入札が行われ、山田菊太郎が工事を受注し、同年10月には無事に竣工しました。

当初、この運動場は面積が3ヘクタールあり、400mトラックや芝生の観客席が設けられ、最大で1万人を収容することができる多目的施設でした。さらに、野球やテニス、バスケットボールなども楽しむことができる広場として利用されていました。

1931年から始まった日本陸上競技連盟による陸上競技場の検定制度において、1938年には北陸地方で初めて第3種公認競技場として認定されました。その後1947年には第2回国民体育大会の主会場として使用されるための改修が行われ、1種公認となりました。

1958年には約8.54ヘクタールにわたる広大な整備が行われ、サブグラウンドやプール、さらにはバラ園が設置され、都市計画金沢総合運動公園として生まれ変わりました。1990年代に入ると、金沢北部地区に城北市民運動公園が開設され、金沢南総合運動公園として再編成されました。

その後も、1991年に開催された第46回国民体育大会の開催に向けた大規模な改修が行われ、1995年には夜間照明設備も導入されました。2000年には、トラックを全天候型合成ゴム舗装にする等の大規模な改修が実施され、完了後には第2種公認も取得しました。

施設の特徴

金沢市営陸上競技場は日本陸上競技連盟から第2種公認を受けており、400mトラックには8レーンが設けられています。また、簡易的な夜間照明も付いており、競技を行うための環境が整っています。競技場内には約110本の桜の木が植えられており、春の花見の季節には無料開放され、多くの市民に親しまれています。

主な開催イベント

歴史的には第2回国民体育大会（1947年）や第46回国民体育大会（1991年）など大規模なスポーツイベントが行われてきました。さらに、2013年まで開催されていた「かなざわ市民マラソン」の発着点としても利用されていました。

アクセス方法

金沢市営陸上競技場へのアクセスは非常に便利です。金沢駅東口バスターミナルから、北鉄金沢バスの30番（光が丘住宅・鶴寿園行き）または31番（額住宅行き）に乗車して「泉丘高校前」バス停で下車し、徒歩約7分。また、33番（いしかわ動物園・金沢工業大学行き）または35番（金沢工業大学行き）で「上有松」バス停で下車すると徒歩約6分で到着します。

金沢市営陸上競技場は、スポーツの振興と地域の活性化に貢献する重要な施設です。今後も多くの方々に利用されることが期待されています。

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