金津園

金津園（かなづえん）

金津園は、岐阜県岐阜市加納水野町に位置する、中部地方最大規模のソープランド街です。JR岐阜駅南口から徒歩3分というアクセスしやすい場所にあります。

歴史

金津園の歴史は、1888年（明治21年）に大矢富次郎らによって開かれた金津遊郭に遡ります。当初は現在の岐阜市大富町、栄枝町、柳ケ瀬通5-6丁目、日ノ出町4-5丁目付近（西柳ヶ瀬と呼ばれる場所）に位置していました。当時は58軒の店が軒を連ねていたとされています。ちなみに、大富町の町名は、この遊郭を開いた大矢富次郎に由来します。

1945年（昭和20年）には、川崎航空機工業の寮を建設するために、現在の岐阜市手力町付近に強制的に移転させられました。この時、急造されたバラックは、整然とした区画で風情に欠けていたと言われています。戦後、この場所は手力特殊喫茶街として知られるようになりました。

1950年（昭和25年）10月15日、金津園は現在の場所である岐阜駅南口の西、富士瓦斯紡績岐阜工場跡地に移転しました。この時、業者は60軒あり、場所はくじ引きで決定されました。各店の敷地面積は63坪に均等に分けられ、現在もその名残が見られます。その後、赤線地帯を経てソープ街となりました。

最盛期の1993年（平成5年）には69店を数えましたが、2008年（平成20年）のリーマンショックや市道拡張による廃業により、2017年（平成29年）には54店に減少しました。現在、周囲は住宅地となっています。

2021年（令和3年）には、岐阜県暴力団排除条例が改正され、金津園一帯が暴力団排除特別強化地域に指定されました。これにより、暴力団がみかじめ料を徴収することや、店側が支払うことに対して罰則が設けられました。

摘発

金津園では過去に何度か摘発が行われています。

2013年（平成25年）1月13日、岐阜県警察は売春防止法違反（業としての場所提供）の容疑で4店舗を家宅捜索し、2店舗の経営者を含む10人前後を逮捕しました。
2017年（平成29年）2月12日、岐阜県警察は同様の容疑で店舗を家宅捜索し、経営者など5人を逮捕しました。
2024年（令和6年）1月17日にも、岐阜県警察は同様の容疑で1店舗を家宅捜索し、経営者など4人を逮捕しました。

これらの摘発は、売春が行われているとの情報提供に基づき行われています。

市道水野町線

岐阜駅南口周辺の交通渋滞を緩和するため、忠節橋通りを南に延長し、金津園の中央を縦断する市道水野町線の計画が立てられました。当初は2007年（平成19年）に完成予定でしたが、県条例により店舗の移転が難しく、計画は大幅に遅れていました。

2023年（令和5年）7月6日に、暫定2車線で供用が開始されました。

金津園を舞台にした作品

楽曲：「金津園」（2013年）（鳴ル銅鑼）

関連項目

西ヶ原遊郭：かつて金津遊郭、大垣の旭遊郭と並んで栄えた東濃随一の遊郭。

外部リンク

金津園 公式 岐阜特殊浴場防犯組合ウェブサイト

もう一度検索