陸中大橋駅

陸中大橋駅（りくちゅうおおはしえき）

陸中大橋駅は、岩手県釜石市甲子町に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）釜石線の駅です。釜石駅から数えて3つ目の駅であり、山間にひっそりと佇む無人駅です。かつては鉄鉱石の積み出しで賑わい、鉱山住宅が建ち並ぶ活気ある場所でしたが、時代の流れとともにその姿を変えてきました。

歴史

陸中大橋駅の歴史は、鉱山の隆盛と深く結びついています。以下にその変遷をまとめます。

1944年（昭和19年）10月11日： 開業。
1984年（昭和59年）2月1日： 荷物の取り扱いを廃止。
1984年（昭和59年）5月11日： 貨物の取り扱いを廃止。
1987年（昭和62年）4月1日： 国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道の駅となる。
1993年（平成5年）10月1日： CTC化により無人化。陸中大橋駅長が廃止され、釜石駅長管理下となる。
2024年（令和6年）10月1日： えきねっとQチケのサービスを開始。

特筆すべきは、釜石線の開業以前にも、釜石市と鉱山を結ぶ鉄道が存在したことです。1880年（明治13年）から1883年（明治16年）と1893年（明治26年）から1965年（昭和40年）にかけて、釜石鉱山鉄道が運行されていました。これは、この地域における鉱業の歴史を物語る重要な要素と言えるでしょう。

駅構造

現在の陸中大橋駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。列車交換が可能で、副線も備えています。無人駅ですが、かつては大きな駅舎があり、売店も併設されていました。しかし、無人化後に駅舎は取り壊され、現在はホーム上に待合室が残るのみとなっています。

陸中大橋駅と上有住駅の間には、有名なオメガ（Ω）ループ線が存在します。これは、急勾配を克服するために線路をループ状に敷設したもので、鉄道ファンにとっては見逃せないポイントです。

のりば

駅周辺

駅周辺には、数軒の民家と1軒の商店があるのみで、静かな雰囲気が漂っています。主な周辺施設としては、以下のものが挙げられます。

国道283号
オメガループ線
釜石大橋郵便局
釜石鉱山、旧釜石鉱山事務所
岩手県交通「大橋」停留所

その他

陸中大橋駅には、エスペラント語による「Minaĵo（ミナージョ：鉱石）」という愛称が付けられています。これは、周辺に釜石鉱山が存在することに由来します。駅名標や案内板などで、この愛称を目にすることができます。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）

■釜石線
臨時快速「SL銀河」停車駅
□快速「はまゆり」：通過
* ■普通：上有住駅 - 陸中大橋駅 - 洞泉駅


陸中大橋駅は、その歴史と周辺の自然が織りなす魅力的な駅です。SL銀河が停車する際には、多くの鉄道ファンや観光客で賑わいます。ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。

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