隅田駅

隅田駅：歴史と魅力が詰まった和歌山線の駅

和歌山県橋本市隅田町芋生に位置する隅田駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）和歌山線に属する駅です。1898年（明治31年）の紀和鉄道開業と同時に設置され、以来、地域住民の足として長く親しまれてきました。

歴史を刻む軌跡

隅田駅の歩みは、紀和鉄道、関西鉄道、そして国有化を経て、1909年（明治42年）に和歌山線所属駅となりました。1916年（大正5年）には木造駅舎が建てられ、長きに渡り駅舎として使われ続けました。

その後、貨物・荷物扱いの廃止、無人駅化を経て、1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化によりJR西日本へと移管されました。

2011年（平成23年）には、橋本市立隅田中学校美術部員と卒業生による力作、駅舎とホーム待合室の壁画が完成。地域に彩りを添えるとともに、駅の新たな魅力となりました。2020年（令和2年）3月にはICOCA対応となり、利便性が向上しました。

そして2022年、老朽化した旧駅舎に代わり、新駅舎が完成。長年の歴史に幕を閉じ、新たな出発を迎えました。同年10月には旧駅舎との別れを惜しむ「隅田駅感謝祭」も開催されました。旧駅舎に描かれていた壁画の一部は、同中学校へと寄贈され、その歴史と記憶は大切に保存されています。

駅舎と周辺環境

隅田駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、行き違いが可能です。無人駅として運営されており、管理駅は橋本駅です。上りホーム側に駅舎があり、下りホームへは跨線橋で連絡しています。駅舎内には自動券売機が設置され、利便性を高めています。

駅周辺には、商店が点在し、国道24号沿いに多くの商店が並んでいます。和歌山県道108号線が駅と国道24号を繋ぎ、アクセスを容易にしています。また、駅前にバス停留所があり、橋本市コミュニティバスやデマンドタクシーが利用可能です。

地域との繋がり

隅田駅は、鉄道唱歌にも登場する歴史ある駅です。しかし、歌詞の表記には誤読の可能性が指摘されています。

また、駅に描かれた壁画は、地元中学校美術部員の熱意と才能の結晶であり、地域住民との強い結びつきを象徴しています。この壁画制作は、下兵庫駅でも行われ、地域貢献の一端を担っています。

利用状況と今後の展望

近年、隅田駅の1日平均乗車人員は推移を続けています。（具体的な数値は資料参照）

新駅舎の完成、ICOCAの導入、そして地域との連携を通して、隅田駅はこれからも地域社会の重要な拠点として、発展を続けていくことでしょう。

隣の駅

大和二見駅
下兵庫駅

脚注

本文中の出典：和歌山県公共交通機関等資料集、和歌山県統計年鑑

参考文献

隅田駅｜駅情報：JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
橋本市立隅田中学校の美術部員とOBの力作です【木造駅舎カタログ】和歌山線08/221 隅田駅 - 鉄道チャンネル（運営：エキスプレス）

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