駒ヶ林駅

駒ヶ林駅：港町と三国志が交差する場所

神戸市営地下鉄海岸線にある駒ヶ林駅は、神戸市長田区に位置する地下駅です（駅番号：K09）。KOBE三国志ガーデンの最寄り駅であることから、副駅名として「三国志のまち」を冠しており、歴史と現代が融合する独特の雰囲気を醸し出しています。駅全体のデザインコンセプトは「漁港、海への道」で、かつての港町としての歴史と、海に面した立地が反映されています。

駅の歴史

駒ヶ林駅は、2001年7月7日、神戸市営地下鉄海岸線の開通と同時に開業しました。開業以来、地域住民の足として利用されてきましたが、2011年4月からは2年間、「アグロガーデン前」という副駅名表示が駅名板下に掲出されました。その後、2018年度まで継続的に掲出が更新されていましたが、2019年3月31日をもって契約期間が終了しています。

駅の構造とデザイン

駅は1面2線の島式ホームを持つ地下駅です。デザインは「漁港・海への道」というテーマに基づいており、ホームは砂浜を、壁面は波しぶきをイメージした青と白のタイルで装飾されています。コンコースは、かつて賑わった漁港の活気を表現するようにデザインされています。改札口付近のブルーのアクセントから、長く続く連絡通路にかけては、海が深くなっていく様子を床タイルの色合いの変化で表現しているなど、細部までこだわった作りとなっています。

1番出入口はアスタくにづかと直結しており、2番出入口とコンコースの間には、海中散歩をイメージした100mを超える連絡通路があります。通路の壁画には、市民公募による海の生き物の絵タイルが使用されており、天井は波のうねりを表現しています。さらに、9時から21時までは、人の通行を感知するセンサーが作動し、季節に合わせた海をイメージした効果音が流れます。春と秋は「波音とともに海鳥が飛び交う」、夏は「潮騒が貝殻の風鈴を奏でる」、冬は「波音とともに汽笛が響く」など、バリエーション豊かな効果音によって、訪れる人々を癒やします。

運行状況と利用状況

駒ヶ林駅は、上下線ともに毎時6本の電車が運行しています。2022年度の1日平均乗車人員は約1,464人で、神戸市営地下鉄の駅の中では最も乗車人員が少ない駅の一つです。日本の地下鉄全体と比較しても非常に少ない部類に入り、近年は新長田合同庁舎の開設などにより利用者数は増加傾向にあります。しかし、2000年度に計画された2005年度の予測乗車人員4,494人からは、まだ大幅に少ないのが現状です。三宮駅からアクセスする場合、西神・山手線経由よりも海岸線経由の方が距離と運賃が高くなることも、利用者数の少なさに影響していると考えられます。

駅のアナウンスと周辺環境

当駅に到着した際には、「駒ヶ林、駒ヶ林、アグロガーデン前です。新長田合同庁舎はこちらが便利です。三国志のまち駒ヶ林へようこそ」という自動放送が流れます。駅周辺には、駒林神社、平忠度腕塚堂・胴塚などの歴史的建造物に加え、2019年7月開業の新長田合同庁舎、ふたば学舎、アスタくにづかなどの再開発地区、神戸アニメストリート、商業施設などが存在します。六間道商店街周辺には三国志にまつわるスポットも多く、歴史と現代が融合した魅力的なエリアとなっています。

隣の駅

苅藻駅 (K08)
新長田駅 (K10)

駒ヶ林駅は、歴史と現代、そして海と陸が交差する、独特の雰囲気を持つ駅です。KOBE三国志ガーデンへのアクセス拠点としてだけでなく、周辺の観光や散策の拠点としても、魅力的な場所となっています。

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