鹿島線

鹿島線（かしません）

鹿島線は千葉県香取市に位置する香取駅から、茨城県鹿嶋市の鹿島サッカースタジアム駅に至る東日本旅客鉄道（JR東日本）が運行する地方交通線です。この路線は1970年に開業し、特に水郷エリアの観光地へアクセスする重要な役割を果たしています。

路線の概要

鹿島線は成田線の佐原駅から分岐しており、いくつかの観光名所を経由します。例えば、水郷潮来あやめ園や十二橋めぐりなどがあります。また、鹿島神宮や鹿島臨海工業地帯の中心である鹿島神宮駅を経由しつつ、最終的に鹿島サッカースタジアム駅へ至ります。この路線の特徴的なラインカラーは茶色（■）です。

高規格で建設されているため、鹿島線はほとんどの区間が高架です。成田線との分岐点を過ぎれば、踏切は一切存在せず、安全性が高まります。さらに、利根川や北浦に架かる橋梁も含まれ、特に北浦橋梁は1236mという長さを誇ります。全線の55%が高架や橋梁で構成されており、水域が多い地域を貫通していますが、強風時には速度制限が実施されることもあります。

利用者と運行形態

鹿島線は主に地元の住民が利用する路線で、運行本数は1日16往復とされています。ただし、東京とのアクセスが改善されたため、特急「あやめ」が1975年に運行された後、急速に利用者が減少。1989年に始まった高速バス「かしま号」は、東京駅と鹿島神宮駅間を結び、競争力が増しました。結果的に、特急「あやめ」は2015年に廃止され、鹿島線の利用は沿線住民に限られる傾向が強くなっています。

旅客輸送以外にも、日本貨物鉄道による貨物列車が運行されており、このため交換可能な駅は長い有効長を持っています。運転指令所は千葉総合指令室で、現在はE131系などのワンマン運転が採用されています。

歴史と路線データ

この路線は鹿島臨海工業地帯の開発に伴い、1964年に建設が始まり、1970年に香取駅から鹿島神宮駅間が開業。1974年には全線が電化され、その後は鹿島臨海鉄道と共同して運行されるようになっています。現在の運営はJR東日本が中心ですが、鹿島神宮駅から鹿島サッカースタジアム駅間は鹿島臨海鉄道の車両が担当しています。

路線データ

• - 管轄: JR東日本（第一種鉄道事業者）、日本貨物鉄道（第二種鉄道事業者）
• - 営業距離: 17.4 km
• - 駅数: 6駅（起終点を含む）
• - 最高速度: 85 km/h

以上のように、鹿島線は地域の住民のみならず、観光地へのアクセスにも貢献している路線です。特急列車の廃止や高速バスの出現は影響を与えているものの、依然として地元の生活に根ざした交通手段となっています。

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