Γ-リノレン酸

γ-リノレン酸（GLA）とは

γ-リノレン酸（ガンマ リノレンさん、英: γ-linolenic acid、略称 GLA）は、炭素数18のトリ不飽和[[脂肪酸]]の一種で、ω-6脂肪酸に分類されます。化学的には18:3 (n−6)と表記され、6, 9, 12位にシス型の二重結合を持っています。α-リノレン酸とは構造異性体の関係にあります。

代謝経路

ヒトは、リノール酸を原料として、Δ6-不飽和化酵素の働きによりγ-リノレン酸を生成することができます。しかし、多くの場合、食事から摂取することが重要です。摂取されたγ-リノレン酸は、体内で2炭素増炭されてジホモ-γ-リノレン酸（DGLA）に変換され、さらにアラキドン酸へと代謝されます。アラキドン酸は、アラキドン酸カスケードと呼ばれる一連の反応を経て、プロスタグランジンやロイコトリエンなどの生理活性物質の原料となります。

効果と注意点

γ-リノレン酸は、アメリカの医学者デイヴィッド・ホロビンによって、その生理活性が広く知られるようになりました。γ-リノレン酸から生成されるDGLAは、抗炎症作用を持つ物質の原料となる一方で、DGLAから生成されるアラキドン酸は、炎症を促進する物質の原料となります。そのため、ω-6脂肪酸の過剰摂取は、炎症反応を悪化させる可能性があると指摘されています。

γ-リノレン酸を豊富に含む食品

マツヨイグサ属のメマツヨイグサ（Oenothera biennis）の種子から抽出される月見草油は、γ-リノレン酸を豊富に含んでいます。そのため、月見草油は、植物油として、またはサプリメントとして、広く利用されています。

参考文献

γ-リノレン酸 - 素材情報データベース＜有効性情報＞（[国立健康・栄養研究所]]）[`https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail217.html`

関連項目

必須脂肪酸
アラキドン酸
月見草油

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