Ζプラス

ゼータプラス（Ζプラス）

Ζプラス（ゼータプラス）は、宇宙世紀を背景とした「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器で、有人操縦式の人型機動兵器である「モビルスーツ」（MS）の一つです。初めてその姿を見せたのは、1987年から1990年にかけて連載された模型雑誌『モデルグラフィックス』の特集『ガンダム・センチネル』で、その魅力は多くのファンを惹きつけました。

概要

Ζプラスは、反地球連邦政府の組織「カラバ」や「地球連邦軍」によって運用される可変モビルスーツで、特に『機動戦士Ζガンダム』の後半で主役機とされる「Ζガンダム」の再設計機です。この機体は、変形機構を簡略化し、運用領域を限定することで、量産に適したモデルへと進化を遂げました。そのため、宇宙用に特化したC1型や、大気圏内専用のA1型など、様々なバリエーションが存在します。

初めて披露されたのは、1986年に模型雑誌『モデルグラフィックス』であり、あさのまさひこ氏による1/20胸像モデルが登場。さらに、そのデザインにはカトキハジメ（かときすなを）氏も関与しており、彼らのコラボレーションがこの機体の魅力を引き立てています。

設定解説

グリプス戦役の中盤、アナハイム・エレクトロニクス（AE社）は、MSZ-006 Ζガンダムのウェイブライダー（WR）モードの有効性に目を付けます。これによりカラバは大気圏内飛行用の再設計を行い、少数生産した機体がMSZ-006A1「ΖプラスA1型」です。A1型がその後宇宙用に再設計されたものがC1型となります。

この機体は、基本的な構造をΖガンダムに基づいていますが、変形機構は簡素化され、信頼性が向上しました。カラバはエゥーゴや連邦軍とは異なるスポンサーシップの下で少量生産したものの、高コストにより本格的な量産には至りませんでした。宇宙世紀0096年時点では、A1型は連邦軍の基地で配備されています。

機体構造

ウイングバインダー

　
背部はΖガンダムのフライング・アーマーからウイング・バインダーに変更され、運用範囲を広げると共に、AMBAC（姿勢制御）システムを通じて飛行性能が向上しました。

ヘッドパーツ

頭部は大型化され、60mmバルカンの弾薬数が大幅に増加し、戦闘能力が向上しています。

脚部・サブユニット

脚部にはチャフ・フレアディスペンサーが装備され、変形用のサブユニットが先端にセンサーを持つ独自の構造になっています。

バリエーション

Ζプラスには多様なバリエーションがあり、それぞれの性能差も明確です。代表的な型式には以下のようなものがあります。

• - A1型: 大気圏内用の機体。優れた地上性能を持つが、回転するドッグファイト能力に欠ける。
• - C1型: 宇宙用に改良された機体で、推力強化のためにスラスターを内蔵。
• - A2型: A1型の改修型で、頭部にメガキャノンを付加。
• - B型: 複座練習機として改造された機体。

これらのバリエーションは、時に異なる目的での運用や性能改善のために改造が施されることがあります。実際、アニメ『機動戦士ガンダムUC』においても、地球連邦軍の一部機体に採用されています。

劇中での活躍

Ζプラスは『機動戦士ガンダムUC』に登場し、シャイアン基地の警備機として見られます。エースパイロットたちが乗りこなす機体であり、多くの戦闘シーンにおいてその高い性能が発揮されました。

結論

Ζプラスは、設計と運用の巧妙さから生まれた多機能な機体であり、ガンダムシリーズの中でも特に魅力的な存在であることは間違いありません。豊富なバリエーションとその背後にある技術革新が、ファンセンスを掴む要因と言えるでしょう。この機体が持つ特性や、その活躍が、多くのファンに愛され続けている科学フィクションの魅力を如実に物語っています。

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