い〜カード

い〜カードの概要と歴史

い〜カードは、伊予鉄道が発行していたプリペイド式のカードで、電車やバスの運賃支払いに利用できる便利な方法でした。初めて導入されたのは1994年で、バスの運賃精算に使用される「バスカード」としてスタートしました。その後、1994年9月11日に「い〜カード」に改名され、全路線のバスと市内電車での利用が可能になりました。

利用方法と特徴

い〜カードの利用方法はいたってシンプルでした。市内電車に乗る際は、降車時に運賃箱の横に設置された挿入口にカードを挿入して運賃を精算します。路線バスでは、乗車時にカードリーダーにい〜カードをかざし、降車時は同様に運賃箱に挿入して支払います。さらに郊外電車では、自動券売機にカードを挿入して切符を購入する方式が採用されていました。

リムジンバス（松山空港行きや松山観光港行き）でもい〜カードの使用が可能でしたが、都市間高速バスの路線では利用できない点がありました。坊っちゃん列車はこのカードの対象外でありました。さらに、い〜カードの使用履歴は印字されないため、残高管理は自己責任となっていました。特に、グループ会社である伊予鉄南予バスなどの路線においては、カード機器が未設置だったため、い〜カードを利用することができませんでした。

い〜カードの進化

1998年2月1日には、鉄道線全駅にい〜カード対応の自動券売機が設置され、これにより郊外電車でもカードを使えるようになりました。2005年8月23日には、新たにICい〜カードも導入され、従来の磁気カードは「い〜カード（磁気）」と呼称されるようになりました。しかし、2005年10月末をもってい〜カードの販売は終了し、2006年11月1日以降はすべての利用が停止されました。このように、い〜カードは時代の流れの中で進化を重ねてきましたが、ICい〜カードの登場によりその幕を閉じたのです。

利用停止後の対応

い〜カードの利用が終了した後、未使用のカードや使用途中のカードについては、ICい〜カードへの残高移行や全額払い戻しの対応が行われました。具体的には、未使用のカードは購入金額からプレミア分を除外した金額がICい〜カードにチャージされるか、全額が払い戻しされることになっています。また、使用途中のカードの場合は、購入金額から使用された金額を差し引いた残高が同様に移行されるか払い戻しの対象となりました。

販売場所

い〜カードは、販売終了日である2005年10月末までは、駅や電停、バスターミナルに設置されている自動販売機や市内電車の車内、さらにはバス車内、市駅のいよてつチケットセンターやバス営業所などで購入することが可能でした。また、特別に販売された「限定い〜カード」も存在しました。これらは、伊予鉄道利用者にとって非常に便利な存在でした。

何年にもわたって愛されてきたい〜カードですが、現代においてはICい〜カードが主流となり、利用者の利便性を高める形で進化を遂げています。今後も伊予鉄道は新たなサービスの提供を通じて、多くの乗客に支持されることと思います。

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