伊予鉄南予バス

伊予鉄南予バス株式会社

伊予鉄南予バスは、愛媛県南予地方を主な営業エリアとする路線バス、高速バス、貸切バス事業者であり、伊予鉄グループの一員です。本社は八幡浜市に位置しています。

概要

伊予鉄道自動車部（現・伊予鉄バス）から分社化して設立されました。営業エリアは、八幡浜市以南の南予地方に加えて、2005年に伊予鉄久万バスを吸収合併したことで久万高原町を含む上浮穴郡地域もカバーしています。八幡浜市内では、宇和島自動車と競合する区間もありますが、おおむねJR八幡浜駅を境に、北部を伊予鉄南予バス、南部を宇和島自動車が担当しています。

車両は伊予鉄バスとほぼ同じ外観ですが、旧塗装時代には社名表記で区別できました。しかし、新塗装では「IYOTETSU」ロゴのみとなり、判別が難しくなっています。ICカード機器を搭載していないため、ICい〜カードは利用できません。

特筆すべきは、全国的にも希少なモノコック構造のバス（日野・K-RL321、1980年式）を1台保有しており、現在も不定期ながら運行されています。

沿革

1989年（平成元年）8月8日：伊予鉄道自動車部より南予地方の路線を引き継ぎ設立。同日、久万地区の路線を引き継ぎ伊予鉄久万バス設立。
2004年（平成16年）2月17日：初のノンステップバスを導入。
2005年（平成17年）10月1日：伊予鉄久万バスを吸収合併し、久万地区の全路線を継承。
2007年（平成19年）4月28日：八幡浜～松山空港・松山観光港リムジンバス運行開始。
2007年（平成19年）12月10日：八幡浜 - 高松間の高速バス（さぬきエクスプレス八幡浜）運行開始。
2008年（平成20年）5月31日：八幡浜～松山空港・松山観光港リムジンバス廃止。
2010年（平成22年）3月31日：さぬきエクスプレス八幡浜廃止。
2010年（平成22年）4月1日：西鉄高速バス撤退に伴い、道後エクスプレスふくおかの運行に参入。
2016年（平成28年）3月31日：内子営業所を廃止し、大洲営業所に移管。
2019年（平成31年）1月11日：大洲市内循環バス「ぐるりんおおず」運行開始。
2020年（令和2年）10月1日：四国旅客鉄道(株)と伊予大洲～伊予長浜間で代替輸送契約を締結。
2023年（令和5年）9月16日：長浜営業所の窓口業務を終了し、待合所を閉鎖。車両配置も廃止。

事業所

現存する事業所

八幡営業所（本社）：愛媛県八幡浜市江戸岡1丁目9-2
久万営業所（旧伊予鉄久万バス本社）：愛媛県上浮穴郡久万高原町久万560-1
大洲営業所：愛媛県大洲市西大洲577
長浜営業所：愛媛県大洲市長浜594
2023年9月16日より窓口業務を終了、待合所は閉鎖。所属車両は大洲営業所と八幡浜営業所に移管。建物は乗務員の休憩所として利用。

廃止された事業所

内子営業所：愛媛県喜多郡内子町内子1529-1
2016年3月31日に閉所。跡地はHOTEL AZ 愛媛内子店となっています。

主な路線

一般路線バスは、通学・通院利用が中心のため、伊方・三崎・面河方面や、ぐるりん大洲、連絡バスを除き、土曜・休日は全便運休となります。

現行路線

八幡浜駅前 - 新伊方 - （佐田岬メロディーライン経由） - 三崎港口
メロディーライン経由便は旧国道経由便と区別するため、かつては急行として運行されていました。2014年の改正で亀ヶ池温泉経由便と統合されました。2023年11月には1往復に減便。
八幡浜駅前 - 鼓尾 - 伊方町役場 - 加周
2014年に全便が川之石経由に変更されたため廃止されましたが、2020年に鼓尾経由で復活。加周発着便は朝と夕方に設定されています。
市立大洲病院 - 大洲城前 - まちの駅あさもや - 大洲本町 - 大洲駅前 - 県土木事務所 - 喜多医師会病院 - オズメッセ21 - 大洲記念病院 - 大洲中央病院 - 総合福祉センター - 県土木事務所 - 大洲駅前 - 大洲本町 - まちの駅あさもや - 大洲城前 - 市立大洲病院（大洲市内循環バスぐるりんおおず）
肱南観光バスから引き継ぎ、2019年1月11日運行開始。当初は伊予鉄バスから転属した小型車を使用、後に専用塗装のポンチョを導入。
長浜駅前 - 五郎駅前 - 松ヶ花 - 大洲病院前 - 八幡浜港
2014年10月以降は土休日運休。長浜・大洲・八幡浜の3営業所による共同運行でしたが、長浜営業所の車両配置廃止により、大洲と八幡浜の2営業所による共同運行になっています。2024年5月の改正で、五郎橋経由便が廃止。
(長浜駒手町 - )長浜 - 櫛生 - 出海 - 磯崎
長浜駒手町発着便は長浜駅前を経由せず、長浜駅前発着便は長浜駒手町を経由しません。2014年10月以降は土休日運休。
久万営業所 - 御三戸経由/嵯峨山経由 - 通仙橋 - 面河局前 - 通仙橋 - 面河 - 石鎚土小屋
面河 - 石鎚土小屋は4月～11月の土休日運転。
久万営業所 - 大宝寺口経由/中野村・河之内経由 - 上直瀬
久万営業所 -伊予落合 - 露峰 (- 馬野地) - 富重
午後の久万行2便は馬野地を経由しません。
道後温泉駅前 ← JR松山駅前 - 松山市駅 - 松山インター口バス停 - 東予港（オレンジフェリー連絡バス)
東予港発は道後温泉駅前にも停車。

運行受託路線

三崎特急線（伊予鉄バスから運行受託）：松山市駅 - 伊予市 - 中山 - 内子 - 大洲（大洲駅前） - 八幡浜港 - （国道197号線・佐田岬メロディーライン経由） - 三崎港口
2023年11月改正で松山市駅発着便が減便、八幡浜駅前発着便が新設。

廃止路線

多数の路線が廃止されています。主なものとして、内子営業所管内の路線、八幡浜営業所管内の路線（瀬田線、川辻線、榎野線、伊方町役場方面など）、長浜営業所管内の路線（郡中長浜線、長浜大栄線、唐川線、出石寺方面、五郎橋経由など）、大洲営業所管内の路線（田処線、木谷・出石寺方面）、久万営業所管内の路線（松山市駅 - 久万営業所線、ふるさと村方面など）があります。

高速バス

福岡線（道後エクスプレスふくおか）：伊予鉄バス、瀬戸内運輸と共同運行。2010年4月1日より参入。

運行受託路線

大阪線：伊予鉄バス担当便のうち八幡浜発着便
名古屋線：伊予鉄バス担当便

廃止路線

八幡浜 - 高松線（さぬきエクスプレス八幡浜）：四国高速バスと共同運行。2010年3月31日廃止。

脚注

伊予鉄南予バス公式サイト
伊予鉄グループ公式サイト

もう一度検索