いつまでもどこまでも/バン・バン・バン

ザ・スパイダース / いつまでもどこまでも/バン・バン・バン

ザ・スパイダースが1967年10月25日に発表した通算7枚目のシングル盤です。グループの絶頂期にあたるこの時期にリリースされた一枚で、A面とB面にそれぞれ異なる魅力を持つ楽曲が収められています。

A面「いつまでもどこまでも」

シングルのA面を飾る「いつまでもどこまでも」は、メンバーの井上順が単独でリードボーカルを担当しています。楽曲中に挿入される、印象的な語り（台詞）のパートも井上自身が務めました。

作詞は佐々木ひろと、作曲はかまやつひろし、そして編曲は林一が手掛けた楽曲です。

「いつまでもどこまでも」は、ザ・スパイダースが1970年に解散した後も、井上順がソロ歌手として活動する中でたびたび再録音しています。彼のベストアルバムにも、代表曲として欠かせない一曲として収録されています。また、作曲者であるかまやつひろし自身も、後年に発表したアルバム『Classics』（BMG JAPANからリリース）でセルフカバーを行っており、この曲が作り手にとっても重要な位置を占めていることがうかがえます。

B面「バン・バン・バン」

シングルのB面に収録されているにもかかわらず、「バン・バン・バン」はかまやつひろしの代名詞ともいえる代表曲の一つとなりました。ザ・スパイダースが出演した映画作品の中でも繰り返し演奏され、グループのベストアルバムにも常に収録されるなど、非常に人気の高い楽曲です。

楽曲の歌唱は、主に1番と2番を堺正章が担当し、間奏後の繰り返しのパートをかまやつひろしが歌うという構成になっています。

この楽曲の制作には、イギリス、マンチェスター出身のビートグループ、ザ・マインドベンダーズ（The Mindbenders）が1965年に発表したシングル「Love Is Good」のB面曲から引用されたリフが元になっているとされています。ザ・マインドベンダーズには、後にプログレッシブ・ロックバンド10ccを結成するエリック・スチュワートが在籍していました。

なお、シングル発売に先立つ1967年9月にリリースされたアルバム『風が泣いている／ザ・スパイダース・アルバムNo.4』に収録されている「バン・バン・バン」は、シングルとは異なるテイクであり、アルバムでの表記は「バン!バン!」となっています。

「バン・バン・バン」は、そのキャッチーなメロディと歌詞から、世代を超えて多くの人々に親しまれ、発表から半世紀以上を経てもなお、様々なアーティストによってカバーされたり、メディアで使用されたりしています。主な例は以下の通りです。

1999年：ロックバンド、GRASS ARCADEがカバーしました（アルバム『!』に収録）。
2000年：ゲームメーカーKONAMIのアーケード音楽ゲーム『beatmania Clubmix』に、西脇辰弥によるリミックスバージョンが収録され、森下玲可が歌唱しました。
2002年：ムッシュかまやつ名義によるセルフカバーバージョンが、トヨタ自動車のコマーシャルソングとして使用されました（『プロボックス／サクシード』CM）。
2002年：ロックバンド、GO!GO!7188がカバーしました（アルバム『虎の穴』に収録）。
2010年：歌手の中村あゆみがカバーしました（アルバム『VOICEⅢ～青春の光と影～』に収録）。
2010年10月：ニッポン放送のラジオ番組『上柳昌彦 ごごばん!』のテーマソングに採用されました。約1年後、番組にかまやつひろし本人がゲスト出演した際には、「ごごば〜ん、ウワッホゥ〜!」という番組名を入れた特別バージョンの録音も行われ、使用されました。
2012年：井ノ原快彦（当時V6）、横山裕（関ジャニ∞）、手越祐也（当時NEWS）からなるユニット「トリオ DE つけひた」が、味の素「クノールカップスープ」のテレビCM「ほうれん草 DE ひたパン」篇で、この曲の替え歌を披露しました。
2016年：シンガーソングライターの川島ケイジがカバーしました（メジャーデビューミニアルバム『KEIJI』に収録）。
* 2017年：女性アイドルグループ、ときめき♡宣伝部（現 超ときめき♡宣伝部）が発表した楽曲「BANBANBAN」のイントロ部分に、「バン・バン・バン」の特徴的なリフと「バンバン ババババ ババババン」という歌詞をサンプリングして使用しました（シングル『DEADHEAT』ばんばん盤に収録）。

収録曲

本シングルの収録曲は以下の通りです。

1. いつまでもどこまでも (規格品番: FS-1030)
作詞：佐々木ひろと / 作曲：かまやつひろし / 編曲：林一
2. バン・バン・バン
作詞・作曲・編曲：かまやつひろし

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