おおいたトイレンナーレ

「おおいたトイレンナーレ2015」は、大分県大分市で2015年7月18日から9月23日まで開催された、トイレを題材としたユニークな現代美術展です。この美術展では、16組のアーティストが、市内の様々な場所に設置された14か所のトイレを舞台に、独創的な作品を展開しました。

開催の背景

このトイレンナーレは、2013年度から2015年度にかけて、商店街の店舗や公共施設などのトイレを改造し、現代美術作品を制作するプロジェクトとして始まりました。そして、2015年には、それらの作品を一堂に会する美術展が開催されました。この企画は、同年春にJR九州大分駅ビルが完成し、大分県立美術館も開館するなど、大きな変化を遂げていた大分市中心部への集客を目的としていました。

トイレンナーレという名称は、3年に一度開催される美術展を意味する「トリエンナーレ」と、展示のテーマである「トイレ」を組み合わせた造語で、大分市によって商標登録されています。

展示作品

以下に、主な展示作品とその詳細をご紹介します。

つぎの世界のすぐ手前
アーティスト: 岡田利規
制作年: 2015年
場所: 府内中央ビル1階
時間: 常時

北風と太陽~考えたってしょうがないじゃん~
アーティスト: 川崎泰史
制作年: 2013年
場所: wazawazaビル2階
時間: 8:00-22:00

色、カタチ、生命／letter~酔狂~
アーティスト: SUIKO
制作年: 2013年
場所: the bridge
時間: 11:00-23:00

トイレのラクガキ
アーティスト: トーチカ
制作年: 2013年
場所: 若草公園
時間: 常時（上映は17:30-0:00）
ナガタタケシとモンノカヅエによる映像制作ユニット「トーチカ」の作品。外壁が半透明のガラスで、昼間は鏡のように風景を反射し、夜間には市民が描いた文字やイラストが映し出されます。

メルティング・ドリーム
アーティスト: 西山美なコ、笠原美希、春名祐麻
制作年: 2014年
場所: ふないアクアパーク
時間: 常時（照明点灯は日没-0:00）

UTTM~UsedToysToiletMuseum~
アーティスト: 藤浩志
制作年: 2013年
場所: iichiko総合文化センター1階
時間: 7:30-22:30

Boundary line you’ve made（できちゃった境界線）
アーティスト: 藤本隆行（Kinsei R&D）
制作年: 2015年
場所: コンパルホール3階
時間: 10:15-17:45（毎月第2月曜日休館）

現代美術史講座「現代アートはどこから来たのか」
アーティスト: 眞島竜男
制作年: 2014年
場所: 大分フォーラス 5階
時間: 10:00-20:00

STEREO PORNO
アーティスト: 松蔭浩之
制作年: 2015年
場所: 坐（あぐら）
時間: 19:00-2:30

水に流して
アーティスト: 松蔭浩之
制作年: 2015年
場所: &NEWS
時間: 11:30-19:30

旅するトイレ
アーティスト: 宮崎勇次郎
制作年: 2015年
場所: 二代目与一
時間: 11:00-21:00（毎月第1・第3月曜日定休）

見立線
アーティスト: 目
制作年: 2015年
場所: モリムラ寝装
時間: 10:00-17:00

ソニコ姫の秘蹟その痕跡／ノイズ
アーティスト: 安野太郎
制作年: 2015年
場所: 大分城址公園
時間: 9:00-21:00

クロージングイベント「ルーフトップ・メリーゴーランド」
アーティスト: Nadegata Instant Party（中崎透+山城大督+野田智子）
場所: ウイング大分駅前店 屋上駐輪場
時間: 9月19日-9月23日

これらの作品は、トイレという日常的な空間を舞台に、アーティストたちのユニークな視点と創造性が発揮されたものでした。「おおいたトイレンナーレ2015」は、美術作品を通じて街の魅力を再発見し、地域活性化に貢献する試みとして、大きな注目を集めました。

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