お鷹の道・真姿の池湧水群

お鷹の道・真姿の池湧水群：武蔵野台地の宝

東京都国分寺市西元町に位置する「お鷹の道・真姿の池湧水群」は、武蔵野台地の崖線に沿って流れる湧水と、それを利用した用水路、そして歴史的な小道からなる、貴重な景観地です。1985年（昭和60年）には名水百選にも選定されており、その美しい自然と歴史的な背景から、多くの人々を魅了し続けています。

歴史と鷹狩り

1748年（寛延元年）以降、この地は徳川御三家尾張藩の鷹狩り場となりました。武蔵野台地の崖線に沿って湧き出る清流を利用した用水路に、鷹狩りのための小道が整備され、「お鷹の道」と呼ばれるようになったのです。この道は、「真姿の池」から「元町用水路」を経由し、最終的には野川へと流れています。

真姿の池の伝説：玉造小町と奇跡の回復

「真姿の池」という名前の由来には、美しい容姿で知られた平安時代の歌人、玉造小町にまつわる伝説が残されています。病に臥し容貌を失った小町が、国分寺で薬師如来に祈りを捧げたところ、不思議な童子の導きによって池の水で身を清め、元の美しい姿を取り戻したという物語です。この伝説は、この地の湧水の神秘性を物語っていると言えるでしょう。

湧水の保護と整備

近年、湧水の枯渇が懸念される中、中央鉄道学園跡地が東京都立武蔵国分寺公園として整備され、水源林として保護されています。この取り組みによって、貴重な湧水資源の保全に貢献しています。また、「お鷹の道遊歩道」は、その景観と歴史的な価値から、手づくり郷土賞を受賞するなど、高く評価されています。

地理的位置

「お鷹の道・真姿の池湧水群」は、武蔵国分寺跡のやや南に位置しています。正確な位置は、北緯35度41分39.66秒、東経139度28分26.52秒です。

まとめ

「お鷹の道・真姿の池湧水群」は、自然と歴史が一体となった貴重な場所です。美しい湧水、歴史的な小道、そして伝説が織りなす物語は、訪れる人々に深い感動を与えてくれます。武蔵野台地の自然と歴史に触れたい方には、ぜひ訪れていただきたい場所と言えるでしょう。その豊かな自然環境と歴史的背景から、これからも大切に保護・継承していくべき場所であることは間違いありません。 今後の保全活動にも期待が高まります。

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