かしてつバス

かしてつバスの概要と運行の変遷

かしてつバスとは、関東鉄道石岡営業所が運行している、鹿島鉄道線の廃止に伴う代替バスの愛称です。このバスは、茨城県の東部エリアで、特に石岡市と小川駅を結ぶ重要な交通手段となっています。特に、茨城空港へのアクセスを提供する石岡ルートに関しても触れます。

鹿島鉄道線廃止と代替バスの開始

鹿島鉄道が廃止されたのは2007年4月1日であり、これに伴って石岡駅と小川駅を結ぶ代替バスが運行を開始しました。当初は、国道355号に沿った経路で運行されており、山王台交差点という渋滞の名所を通ることから、運行の定時性には懸念がありました。実際、石岡行きの便はしばしば渋滞に巻き込まれてしまい、特に週末の午後には運行が大きく遅れることが頻繁にありました。

バス専用道路の整備

こうした課題を解決するために、2010年8月30日に石岡駅と小川駅をつなぐ鹿島鉄道線跡地を利用したバス専用道路が整備され、かしてつバスの運行が開始されました。この専用道路は石岡一高下から四箇村駅間の5.1キロメートルで、公設民営方式で運営されています。これにより、渋滞を回避しつつ、運行の定時性を確保することが可能になりました。さらに、茨城空港連絡バスの石岡ルートもこの専用道を利用する形に変更されました。

遮断機とバスロケーションシステムの導入

バス専用道路の運行開始に伴い、専用道と一般道の交差点には遮断機が設置され、これにより一般車や自転車の侵入を防ぐ仕組みが導入されました。運転士がリモコンで操作できる遮断機は、進行中の安全性を高めています。また、バスロケーションシステムも導入され、利用者は携帯電話でバスの運行情報をリアルタイムで確認できるようになりました。これは関東鉄道グループにとって初めての試みであり、利用者の利便性向上に寄与しています。

かしてつバスのロゴ

かしてつバスのロゴは「か」という一文字がモチーフになっています。このデザインには、斜めの線が筑波山の象徴であり、四角部分がバスを表現している意図が込められています。筑波山を背景に走るバスをイメージしているのです。

歴史的なタイムライン

• - 2007年4月1日: 鹿島鉄道線が廃止され、石岡駅からの代替バスが運行開始。
• - 2010年8月30日: バス専用道路の開通に伴い、かしてつバスの実証運行が始まり、茨城空港連絡バスの経路変更も行われた。
• - 2012年4月1日: かしてつバスの本格運行が開始された。
• - 2016年9月1日: 石岡駅東口にかしてつバス専用のバスターミナルが新設され、定時性が向上しました。
• - 2022年7月9日: バスターミナルの工事が完了し、すべてのバス便が東口に集約されました。

経路と運行便

かしてつバスは、いくつかの主要な停留所を経由し、以下のルートを運行しています：

• - かしてつバス:

石岡駅 = 石岡一高下 = 東田中駅 = 玉里駅 = 四箇村駅 - 小川駅 - 玉造駅 - 鉾田駅 - 新鉾田駅

• - 茨城空港連絡バス 石岡ルート:

石岡駅 = 石岡一高下 = 東田中駅 = 玉里駅 = 四箇村駅 - 小川駅 - 茨城空港

また、季節の特別便や臨時便が運行されることもあり、常に利用者のニーズに応える努力がなされています。

このように、かしてつバスは地域の交通手段としての役割を果たし続けており、今後も多くの人々に利用されることでしょう。

もう一度検索