かみあり

『かみあり』の世界：神々と少女の織りなす日常

『かみあり』は、染屋カイコ氏によって描かれた日本の漫画作品です。一迅社の『月刊ComicREX』にて2007年から2019年まで連載され、神話の世界と現代の学園生活が融合した独特な世界観で読者を魅了しました。タイトルの「かみあり」は、旧暦10月の出雲地方の呼び名である「神在月（かみありづき）」に由来します。

あらすじ

物語の舞台は、神在月に全国の八百万の神々が集まるとされる島根県の出雲。この地に転校してきた主人公・千林幸子は、ひょんなことから神々の存在を知り、彼らとの奇妙な共同生活を送ることになります。

本作の魅力は、古事記や日本書紀に登場する神々だけでなく、外国の神、さらにはアニメやゲームといったフィクションのキャラクターまでが神として登場する点です。これらの神々は、独自のルールや秩序のもとに共存しており、それを乱す者には「臨時神在対策課」が対処するという設定も物語に深みを与えています。

個性豊かな登場人物

人間

千林幸子（せんばやし さちこ）：
本作のヒロイン。神々の存在を知り、分け隔てなく接する天真爛漫な少女。関西弁を話し、お笑い好き。
岡家絵美（おかや えみ）：
幸子の友人。ショートヘアで眼鏡をかけたクールな性格。神々の騒動に巻き込まれがちな幸子を心配しています。
桑門西周（くわかど せいしゅう）：
寺の息子で、神に関する知識が豊富。バンダナで髪を隠しています。
折田千歩（おりた ちほ）：
無表情で不思議な雰囲気を持つ少女。実は忍者に弟子入りして修行中。
鮎南祥子（あゆな しょうこ）：
胸を大きくするために努力する健気な少女。おっぱい観音にご利益を求めています。
日向虹太（ひむかい こうた）:
好きな女の子に猫耳をつけてもらうために奔走する少年。
巴智宗一郎（はち　そういちろう）:
弓道部員で神社の息子。雷の加護を受けています。
桑門東周（くわかど　とうしゅう）:
西周の兄。茶髪。
折田渉（おりた　わたる）:
千歩の兄。妹が忍者であることに悩んでいます。

神々

安倍晴明（あべの せいめい）：
臨時神対策課所属の陰陽師。飄々とした性格で、現代的な知識も豊富。
賀茂光栄（かもの みつよし）：
臨時神対策課所属。真面目で仕事熱心。晴明のフォロー役。
白虎（びゃっこ）：
西方を守護する四神の一柱。女性の守護も司る。
弁財天（べんざいてん）：
七福神の一柱。琵琶を持つ女神だが、ゴスロリ衣装にエレキギターを持つ姿も。
小子部連栖軽（ちいさこべのむらじ　すがる）：
宗一郎の祖先で氏神。雷の加護を持つ。
座敷童子（ざしきわらし）：
引きこもりの少年。趣味はネットを使った資産運用。
玉祖命（たまのおやのみこと）：
眼鏡やカメラの神。
上総七郎（かずさのしちろう）：
目の神様。
鬼子母神（きしもじん）：
西周の寺の御本尊。子供を守る女神。
間々観音（ままかんのん）：
別名おっぱい観音。胸にご利益があるとされる。
藤林長門守（ふじばやしながとのかみ）：
忍者の神様。情報戦や心理戦を重視。
田道間守（たじまもり）：
お菓子と果物の祖神。
豊磐窓命（とよいわまどのみこと）：
境界・扉の守護をする門神。
櫛磐窓命（くしいわまどのみこと）：
境界・扉の守護をする門神。
藤原采女亮政之（ふじわらうねめのすけまさゆき）：
御髪大明神。髪や化粧の守護神。
稲荷（いなり）：
商業を司る神。
大眼（だいまなこ）：
人の業を帳面に書きつける厄神。
ヒヌカン：
沖縄の火の神。
アガレス：
涙脆い悪魔。
ヴァッサーゴ：
カラスの姿をした悪魔。
カイム：
ツグミの姿をした悪魔。
グレモリー：
女性の姿をした悪魔。
バシュタート：
エジプトの女神。黒猫の姿をしている。
日本武尊(やまとたけるのみこと)：
日本最古の『男の娘』
ユニコーン：
純潔を好む。
ガブリエル：
戦争を司る天使。
ウリエル：
天使。
ミカエル：
天使。
ルシフェル：
堕天名はサタン。
ビリケン：
少年のような風貌の神。
リグドラ：
ゲームから発生した流行り神。
* カノン：
観世音菩薩を元にしたキャラクターで流行り神。

『かみあり』の魅力

『かみあり』は、神話や伝承をベースにしながらも、現代的な要素を取り入れた斬新な設定が魅力です。個性豊かなキャラクターたちが織りなすコミカルな日常や、神々の抱える悩みや葛藤が丁寧に描かれており、読者は笑いと感動に包まれます。また、日本の文化や歴史に触れることができるのも、本作の魅力の一つと言えるでしょう。

神話好き、ファンタジー好きはもちろん、幅広い層に楽しめる作品です。ぜひ『かみあり』の世界に触れてみてください。

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