からっ風

からっ風とは

からっ風（空っ風、からっかぜ）とは、山を越えて吹きつける下降気流のことです。山を越える際に、気温と気圧が低下することで、空気中の水蒸気が雨や雪となって山に降ります。そのため、山を越えてきた風は乾燥した状態となります。

特に、冬に吹く北西の風が顕著で、群馬県では「上州のからっ風」として知られ、「赤城おろし」とも呼ばれています。これは群馬県の名物の一つとして数えられています。また、静岡県西部でも冬に北西風が強まり、「遠州のからっ風」と呼ばれています。

からっ風の影響

からっ風は、強風による被害をもたらすことがあります。例えば、看板が飛ばされるなどの事故が発生する可能性があります。また、フェーン現象によって冷え込みが抑えられるため、周辺地域に比べて降雪量が少なくなる場合があります。しかし、強風による体感[[温度]]の低下（ウインドチル）も無視できません。

かつて、群馬県尾島町（現在の太田市）では、大和いもの栽培が盛んでした。1970年代には、約280ヘクタールもの畑が広がっていました。しかし、冬場にはからっ風によって畑の土ぼこりが広範囲に巻き上がり、洗濯物を外に干すことができず、窓や戸の隙間から土ぼこりが侵入するなど、住民は大変苦労していました。

からっ風の利活用

一方で、からっ風は、その強風を利用した風力発電などにも活用されています。また、乾燥した強風を利用した「天日干し」は、農作物や魚などを干物に加工する食品工業を発達させました。

関連項目

風
広戸風
やまじ風
清川だし
颪
ボーラ
ミストラル
フェーン現象
地球科学に関する記事の一覧

外部リンク

からっかぜ【空っ風】 - 学研キッズネット
* 空っ風とはなんですか？ - 気象庁

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