きゅうりのキューちゃん

きゅうりのキューちゃん：日本の食卓を彩るロングセラー漬物

「きゅうりのキューちゃん」は、愛知県豊橋市に本社を置く東海漬物株式会社が製造・販売するキュウリの醤油漬けです。1962年の発売以来、半世紀以上にわたって日本の食卓に彩りを添え、国民的な人気を誇る漬物として広く親しまれています。

変わらないおいしさへのこだわり

発売当初は中国産のキュウリを使用し、塩分濃度も10％以上と高めでしたが、現在では塩分濃度を3.8％にまで抑え、より多くの人に楽しんでいただけるよう改良を重ねています。1971年には低温熟成方式を採用し、素材本来の風味を最大限に引き出す製法を確立。1973年には、漬物業界で初めてJAS認定を取得した専用工場を愛知県田原市に建設するなど、品質管理にも徹底的にこだわってきました。1998年には、保存料や合成着色料を一切使用しない品質改良を実現。2007年には、高知県産の生姜や沖縄県産のゴーヤーを薬味として加え、食物繊維を強化するなど、味と健康への配慮をさらに進化させています。

数々の受賞歴と革新的な取り組み

「きゅうりのキューちゃん」は、そのおいしさや品質の高さが評価され、数々の賞を受賞しています。1967年には内閣総理大臣賞、1981年には農林大臣賞を受賞。さらに、1991年には食品ヒット大賞のロングセラー賞を受賞するなど、その人気と歴史は広く認められています。

マスコットキャラクター「キューちゃん」とCM

商品のパッケージに描かれているマスコットキャラクター「キューちゃん」は、初代CMキャラクターである坂本九さんをイメージしてデザインされました。現在のパッケージイラストは7代目となり、日本の漬物業界で最初のマスコットキャラクターとして、親しみやすさと商品イメージの定着に大きく貢献しています。「きゅうりのキューちゃん」は、漬物業界で初めてCMを放映した商品でもあります。これまでに、坂本九さんをはじめ、布川敏和さん、B21スペシャルさん、風間トオルさんなど、多くの著名人がCMに出演し、商品の知名度向上に貢献しました。現在も笑福亭鶴瓶さんがCMに出演し、親しみやすさを伝えています。

コラボレーション商品

「きゅうりのキューちゃん」は、その人気を活かし、さまざまな企業とのコラボレーション商品も展開しています。スナック菓子やパン、ふりかけなど、幅広い商品とのコラボを通じて、より多くの人々に親しまれる存在となっています。例として、ジャパンフリトレーとのコーンスナック、フジパンとのスナックサンド、ニチフリ食品とのふりかけなどが挙げられます。

企業理念

「きゅうりのキューちゃん」の誕生には、東海漬物先代社長の大羽至氏のアメリカ視察がきっかけとなっています。アメリカでの大量生産・大量消費システムに感銘を受けた大羽氏は、日本の漬物業界にも同様のシステムを導入しようと決意。衛生的な小袋入りの漬物を開発し、その結果生まれたのが「きゅうりのキューちゃん」でした。この商品開発は、日本の漬物業界に大きな変革をもたらしました。

まとめ

「きゅうりのキューちゃん」は、おいしさ、品質、そして革新的な取り組みによって、日本の漬物業界をリードする存在として、長年にわたって愛され続けています。その歴史、数々の賞、そして親しみやすいマスコットキャラクター「キューちゃん」は、これからも日本の食文化に欠かせない存在であり続けるでしょう。

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