こうのとりスタジアム

こうのとりスタジアム

兵庫県豊岡市に位置する「こうのとりスタジアム」は、豊岡市立のスポーツ施設である豊岡総合スポーツセンター内に整備された野球場です。

命名の由来と地域の特色

スタジアムが所在する豊岡市は、国の特別天然記念物であるコウノトリの日本国内における最後の野生生息地として広く知られています。市では、人間と自然が調和し、共存できる社会の実現を目指す様々な取り組みが進められており、コウノトリとの関係性が深い地域特性を反映して、「こうのとりスタジアム」という名称がつけられました。

利用状況と開催試合

開場以来、本球場は主にアマチュア野球の活動拠点として利用されており、少年野球から高校野球に至るまで、様々なカテゴリーの公式戦が開催されています。特に、夏の甲子園へとつながる全国高等学校野球選手権兵庫大会においては、毎年主要な試合会場の一つとして使用されています。

また、社会人野球においては、2013年に大阪府堺市から兵庫県豊岡市へ本拠地を移転したNOMOベースボールクラブが、以来当スタジアムをホームグラウンドとして使用しています。

かつては、プロ野球二軍公式戦や独立リーグの試合も開催されていました。過去には、オリックス・バファローズのファーム公式戦や、初代関西独立リーグに所属していた明石レッドソルジャーズの主催試合が年に一度程度行われた実績があります。さらに、2022年と2023年には、現在の関西独立リーグ（2代目）に所属する兵庫ブレイバーズが公式戦を開催しました。しかし、2024年にはリーグ公式戦の開催予定が組まれませんでした。続く2025年においても兵庫ブレイバーズの主催試合は設定されていませんが、同じリーグの姫路イーグレッターズが兵庫ブレイバーズとのホームゲームとして1試合を開催しました。

施設概要

グラウンドは合計で12,783平方メートルの広さを有しています。両翼は90メートル、中堅は120メートルです。グラウンドの表面は、2016年4月に実施された改修工事以降、内野が人工芝と混合土、外野が全面人工芝に変更されました。この改修以前、2015年までは内野が土、外野が天然芝でした。

観客席の収容人員は合計で3,000人です。内訳は、屋根付きのメインスタンド（ベンチ席）が900人、一塁側スタンド（芝生席）と三塁側スタンド（石段席）を合わせて800人、外野スタンド（芝生席）が1,300人となっています。夜間照明設備も完備されています。

スコアボードはLED式の電光掲示板（3色表示）を採用しており、ボールカウント表示はBSO方式です。現在のスコアボードは2011年4月から使用されている2代目で、それ以前の初代スコアボード（2010年まで使用）は、得点表示が磁気反転式、ポジションや選手名、審判名表示がパネル式で、ボールカウントはSBO方式でした。

利用に関する情報

スタジアムの開場時間は午前6時から午後9時30分まで（2010年3月時点の情報）となっています。休場日は毎週火曜日と、冬季期間である12月1日から翌年2月末日までです。駐車場は普通車が約300台収容可能です。スタジアム入口付近には、AED（自動体外式除細動器）が設置されています（2009年11月27日現在の情報）。

豊岡総合スポーツセンターの敷地内には、野球場の他に陸上競技場（総合市民グラウンド）やテニスコートといった施設も併設されています。

所在地とアクセス

こうのとりスタジアムは、〒668-0065 兵庫県豊岡市戸牧368-3に位置しており、豊岡総合スポーツセンター内にあります。最寄りの交通機関はJR西日本 山陰本線 豊岡駅で、駅からスタジアムまでは徒歩約15分（約1.3キロメートル）です。

周辺には、大岡学園高等専修学校、兵庫県立但馬文教府、近畿大学豊岡短期大学、近畿大学附属豊岡高等学校・中学校、豊岡カトリック教会などの施設があります。

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