すみれ色の涙

「すみれ色の涙」について

「すみれ色の涙」は、1981年6月5日に岩崎宏美によってリリースされた25枚目のシングルです。この楽曲は彼女の代表作となり、感情豊かなパフォーマンスで観客を魅了しました。

背景

この曲は前作「恋待草」に続く「草花シリーズ」の第2弾として位置付けられています。実は「すみれ色の涙」はカバー曲であり、オリジナルは1968年にジャッキー吉川とブルー・コメッツによってリリースされた「こころの虹」のB面に収められていました。岩崎は新曲制作会議に自身の姉が所有していたそのレコードを持参し、曲が採用されることとなったのです。

テレビ出演と特別な背景

1981年8月6日、TBSの音楽番組『ザ・ベストテン』に出演し、広島からの中継でこの曲をパフォーマンスしました。この日は、広島に原子爆弾が投下されてから36年目であり、地元の系列局は通常の中継の実施をためらっていました。しかし、TBSは特別なプランを提案し、報道アナウンサーを派遣して中継を行うことが決まりました。中継の際には、広島の過去の悲劇や現在の姿を映し出しながら、シンプルで落ち着いた演出の中で岩崎の歌声が響きました。

受賞歴

1981年の大晦日には『第23回日本レコード大賞』にて最優秀歌唱賞を受賞しました。この受賞式では、岩崎が嬉しさのあまり涙を流しながら熱唱する姿が印象的でした。また、NHKの『第32回NHK紅白歌合戦』にも出演し、再び歌の途中で感情が高まって涙声で歌う場面が観客の心を打ちました。

収録内容

「すみれ色の涙」は、以下のような収録内容となっています。

• - すみれ色の涙（2分51秒）

作詞: 万里村ゆき子
作曲: 小田啓義
編曲: 萩田光雄
この曲は、富士重工業（現・SUBARU）の「スバル・レオーネ」CMソングに起用されました。

• - ひまわり（4分19秒）

作詞: 竜真知子
作曲・編曲: 松任谷正隆
この曲は後に再録音され、アルバム『テイチクアワー　一五一会』（2004年）や『PRAHA』（2007年）に収録されています。

まとめ

「すみれ色の涙」は岩崎宏美の感情豊かなパフォーマンスが堪能できる楽曲であり、日本の音楽史においても重要な位置を占めています。彼女の歌声は、時代を超えて今も多くの人々に愛され続けています。

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