でっかいでっかい野郎

映画『でっかいでっかい野郎』の概要



松竹が制作し、1969年4月26日に公開された日本映画『でっかいでっかい野郎』は、渥美清が主演を務めた作品です。この映画は、ひと癖ある主人公の南田松次郎を中心に、波乱万丈な人生を描いたコメディドラマとして、多くの観客に愛されました。

あらすじ



物語は、南田松次郎がどこへ行っても厄介者扱いされるところから始まります。彼は三池地区の保護司から紹介状を受け取り、父の故郷である若松に住む山口医院の院長、山口を訪れます。山口は松次郎を自宅に招き入れ、彼を家族や看護婦の友江に紹介することから、松次郎の新しい生活が始まります。さらに、彼のために清掃夫としての仕事を斡旋しますが、松次郎は酒好きであるため、早速トラブルに見舞われます。

松次郎は、ベテラン船長の原田辰吉と大喧嘩をし、さらに仲間たちに腐ったフグを食べさせるという事態を引き起こし、またもや放浪者と化してしまいます。しかし、彼の人生は思わぬ転機を迎えます。ある日、彼はFBIに手配されていた金塊の運び屋を叩きのめし、一躍有名人となります。彼の無法ぶりはマスコミによって取り上げられ、松次郎は注目を浴びる存在になります。

この騒動の中で、松次郎を優しく見守っていたのは、辰吉の孫娘である友江でした。友江は松次郎に初代無法松一代記を語り、彼にとって感動的な瞬間を提供します。この出会いをきっかけに、彼は友江に心を惹かれ、彼女を思いながら二代目無法松としての新たな人生を歩もうと決意します。

しかし、松次郎が気づかなかったのは、友江が夜はバーで働き、さらに片岡明という恋人がいることでした。松次郎がこの事実を知ったとき、彼の心は大きく揺れ動き、どこかへ姿を消してしまいます。一方、友江は明との結婚を祖父の辰吉から承認してもらえず悩んでおり、この二人の関係が物語に新たな波乱を呼びます。

ある日、友江が松次郎に相談を持ちかけ、彼は二人のために自ら動くことになります。お人好しの松次郎は、友江のために辰吉の退職金を盗むという無茶をし、結果的に事件に巻き込まれてしまいます。この一連の出来事を知った辰吉は松次郎を助け、その正義感を評価しますが、彼は再び厄介な状況に陥ります。

松次郎は霊験あらたかな白山神社に禁酒を誓いますが、その誓いは実を結びません。彼は心の人である友江のことを考えながら、酒に溺れてしまうのです。最後まで困難な姿勢を貫く松次郎の姿が、彼の人間味と共に描かれています。

スタッフ




キャスト




このように、映画『でっかいでっかい野郎』は、松次郎の成長と人間関係を描きつつ、コミカルな要素を盛り込んだ作品で、観る者に深い印象を残します。

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