とりめし (野辺地駅)

青森県野辺地駅の駅弁「とりめし」

「とりめし」は、青森県上北郡野辺地町にある青い森鉄道青い森鉄道線野辺地駅で、1952年から2019年9月まで販売されていた駅弁です。製造はウェルネス伯養軒青森支店が担当していました。

基本情報

名称: とりめし
価格: 700円（販売終了時）
内容: ひし形の弁当箱に、卵と鶏そぼろ、炊き込みご飯、鶏肉の照り焼き3～4枚が盛り付けられています。

「とりめし」は、そのシンプルながらも飽きのこない味わいで、長年地元の人々や旅行者に愛されてきました。鶏そぼろと照り焼きの相性が抜群で、炊き込みご飯との組み合わせも絶妙です。

バリエーション

特製とりめし:
価格: 900円（販売終了時）
特徴: 通常の「とりめし」よりもおかずの量が多く、より豪華な内容でした。現在は販売されていません。

製造と販売の歴史

「とりめし」は、発売開始から長年にわたり伯養軒青森支店野辺地営業所で製造されていました。2000年頃には、青森支店の製造機能が野辺地営業所に移転し、青森中央工場に改称されました。

しかし、ウェルネス伯養軒への事業移譲に伴い、製造機能は再び青森支店に戻され、青森中央工場は廃止となりました。その後は青森支店が製造を担いましたが、その青森支店が2019年9月をもって営業を休止したため、「とりめし」も同時に販売終了となりました。

販売箇所

「とりめし」は、長らく以下の場所で販売されていました。

1. 野辺地駅構内:
立ち食いそば「パクパク」: かつては待合室内の立ち食いそば「こけし亭」（伯養軒→NREみちのく→NRE運営）が販売していましたが、その後撤退。一時的に駅での販売が途絶えたものの、「こけし亭」を引き継いだ「パクパク」で販売が再開されました。
KIOSK: 「こけし亭」撤退後、一時的に待合室隣のKIOSKで販売されていましたが、2017年に閉店しました。
2. その他:
東北新幹線新青森駅
奥羽本線青森駅

これらの駅では、ウェルネス伯養軒青森支店が製造する他の駅弁と同様に販売されていました。

仙台駅での販売

仙台駅では、仙台支店が製造する「野辺地のとりめし」が販売されていました。この「野辺地のとりめし」は、野辺地駅で販売されていたものと同じレシピで作られていたと思われます。これにより、仙台でも野辺地の味を楽しむことができました。

販売終了とその後

2019年9月、ウェルネス伯養軒青森支店の営業休止に伴い、「とりめし」は惜しまれつつ販売終了となりました。長年愛されてきた駅弁が姿を消したことは、多くの人に寂しさを感じさせました。

しかし、「とりめし」の味は、多くの人々の記憶に深く刻まれています。そのシンプルながらも奥深い味わいは、今後も語り継がれていくことでしょう。

この駅弁は、単なる食べ物としてだけでなく、野辺地駅の歴史と人々の思い出を繋ぐ、大切な存在だったと言えるでしょう。その販売終了は、鉄道ファンだけでなく、地元の人々にとっても一つの時代の終わりを象徴する出来事でした。

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