野辺地駅

野辺地駅：歴史と自然が交差する交通の要衝

青森県上北郡野辺地町に位置する野辺地駅は、青い森鉄道線とJR東日本大湊線の接続駅として重要な役割を担っています。大湊線の起点駅でもある野辺地駅は、長い歴史と数々の出来事を刻んできた、地域にとってかけがえのない存在です。

青い森鉄道とJR東日本の共同運営

野辺地駅は、青い森鉄道とJR東日本の共同使用駅であり、両社の列車が乗り入れています。かつては東北本線の一部として、上野発着の夜行列車や特急列車も停車していましたが、2010年の東北新幹線新[[青森駅]]延伸に伴う経営分離により、駅施設は青森県に譲渡され、現在は青い森鉄道が管理しています。大湊線は野辺地駅から分岐し、JR東日本の他の路線とは接続していない独立した路線となっています。

南部縦貫鉄道線の歴史と痕跡

かつては南部縦貫鉄道線が乗り入れていましたが、1997年の休止を経て2002年に廃止されました。廃止後、しばらくは線路や駅舎の一部が残っていましたが、2005年には完全に撤去され、現在は痕跡を残していません。

明治時代からの歴史と数々の出来事

野辺地駅の歴史は古く、1891年に日本鉄道の駅として開業しました。1893年には、日本で最初の鉄道防雪林が造林され、現在も鉄道記念物として大切に保存されています。その後、大湊軽便線（現大湊線）の開業（1921年）、昭和天皇の巡幸（1947年）、在日米軍機の墜落事故（1954年）など、数々の歴史的出来事を経験してきました。これらの出来事は、野辺地駅の歴史を深く刻み込んだ重要な出来事と言えるでしょう。

駅舎は幾度かの改築を経て、現在の駅舎となりました。1962年には鉄筋コンクリート造りの駅舎に改築され、1974年にはみどりの窓口も設置されました。貨物や荷物の取り扱いもかつては行われていましたが、1984年と1986年にそれぞれ廃止されています。

駅構造と設備

野辺地駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線を有する地上駅です。駅舎とホームは跨線橋で連絡しており、駅舎は線路の上り側、北東側に位置しています。青い森鉄道の直営駅であり、乙供駅から小湊駅間の各駅を管理しています。

かつては改札口が存在していましたが、現在は駅舎の窓口で改札を行う方式に変更されています。そのため、乗り換えの際に改札を通る必要はありません。

駅構内には、出札窓口、旅行代理店「青い森たびショップ のへじ」、自動券売機、そして駅そば店があります。かつてはみどりの窓口やキオスクも存在していましたが、現在は営業していません。また、駅弁「野辺地とりめし」は、かつて駅そば店やキオスクで販売されていましたが、現在は販売されていません。

利用状況と周辺情報

JR東日本の発表によると、2023年度の1日平均乗車人員は約240人です。ただし、この数値には青い森鉄道線の乗車人員は含まれていません。

駅周辺には、バス路線が充実しており、下北交通や十和田観光電鉄のバスが発着しています。また、夜行高速バスも運行しており、交通の便は良好です。

隣の駅

野辺地駅の隣の駅は、青い森鉄道線では乙供駅と狩場沢駅、JR大湊線では陸奥横浜駅と北野辺地駅です。ただし、快速列車の場合は停車駅が異なる場合があります。

まとめ

野辺地駅は、歴史と自然に囲まれた、静かで落ち着いた雰囲気を持つ駅です。長い歴史の中で数々の出来事を経験し、現在も地域住民にとって重要な交通拠点として機能しています。日本で最初の鉄道防雪林など、見どころも多いので、青森を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてください。

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