ぬかびら源泉郷スキー場

ぬかびら源泉郷スキー場

北海道河東郡上士幌町に位置するスキー場です。旧称は糠平温泉スキー場と呼ばれていました。このスキー場は、大雪山国立公園の壮大な自然の中に開かれており、四季折々の美しい景観の中でスキーやスノーボードを楽しむことができます。

沿革

ぬかびら源泉郷スキー場は、その歴史の中でいくつかの運営主体を経て現在に至ります。

このスキー場は、かつて名門ホテルチェーンであるプリンスホテルによって運営されていました。しかし、2007年3月末にその運営権は、シティグループ傘下でスキー場運営を手掛けていた東京の企業、グリーンネージュジャパンに譲渡されます。

ところが、グリーンネージュジャパンは経営に行き詰まり、2008年5月には営業停止、事実上の経営破綻を迎えます。この経営危機に際し、地元の有力宿泊施設である糠平舘観光ホテルが運営を引き継ぐこととなり、その際にスキー場の名称も現在の「ぬかびら源泉郷スキー場」へと改められました。このように、地域資本による運営に移行した背景には、地元のスキー文化や観光資源を守ろうという強い意思があります。

ゲレンデと施設

大雪山国立公園の豊かな自然を生かしたゲレンデは、多様なレベルのスキーヤーやスノーボーダーに対応できるよう設計されています。初心者向けの緩やかな斜面から、経験者も満足できる中・上級者向けのコースまで、合計6つのコースが設けられています。それぞれのコースは、自然の地形を活かしつつ、安全に楽しめるよう整備されています。

スキー場には、SAJ（全日本スキー連盟）公認の「ぬかびらスキースクール」が併設されており、専門のインストラクターによる指導を受けることができます。初めてスキーやスノーボードに挑戦する方から、さらなる技術向上を目指す方まで、幅広いニーズに対応しています。

規模の変遷

かつての糠平温泉スキー場時代には、複数のリフトを乗り継ぐことによって、温泉山の山頂付近までアクセスし、そこから長い距離を滑り降りることが可能でした。山頂エリアと下部エリアを結ぶコース間の連絡路には、かつては道道85号線の一部が利用されるなど、その規模はより大きなものでした。

しかしながら、経営状況の変化などを背景に、2015年からはゲレンデ上部へと向かう第二リフトおよび第三リフトの運行が休止されています。これにより、現在のぬかびら源泉郷スキー場は、主に下部に位置するコースのみでの営業形態となっていますが、依然として初心者から中級者を中心に多くの利用者に親しまれています。

温泉との連携

スキー場は、「ぬかびら温泉郷（ぬかびら源泉郷）」として知られる温泉地に隣接して立地しています。この地理的な利点を活かし、スキーやスノーボードを楽しんだ後に、すぐに温かい温泉で疲れを癒すことができるのが大きな魅力の一つです。日帰り温泉入浴プランも設定されており、スキー場利用者にとって手軽に温泉を楽しめる環境が整っています。

アクセス

公共交通機関を利用する場合、JR北海道の帯広駅が最寄りの主要駅となります。帯広駅前のバスターミナルからは、十勝バスによる路線バスが運行されており、ぬかびら温泉方面へ向かいます。スキー場までは、バスで約100分程度の所要時間となります。自家用車の場合も、周辺の主要道路からアクセス可能です。

ぬかびら源泉郷スキー場は、規模は変われど、大雪山の自然と温泉という地域資源を活かし、訪れる人々に冬の楽しみを提供し続けています。

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関連項目

日本のスキー場一覧

外部リンク

ぬかびら源泉郷スキー場 公式ウェブサイト
上士幌町観光協会 公式ウェブサイト
糠平舘観光ホテル 公式ウェブサイト

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