はこだて観光圏

はこだて観光圏とは

はこだて観光圏は、観光圏整備法に基づき、南北海道の渡島総合振興局と檜山振興局管内の18市町によって形成された観光振興を目的としたエリアです。この圏域は、「食」と「異国情緒」をテーマに、国内外からの観光客誘致と滞在促進を目指し、地域全体の活性化に貢献することを目的としています。

概要

2008年（平成21年）に観光圏整備法が施行され、「観光圏」という概念が導入されました。これは、観光圏の整備を通じて、国内外からの観光客誘致と滞在日数の増加を図る試みです。

当初、2010年度（平成23年度）から2015年度（平成27年度）までの期間で計画が進められていましたが、2012年（平成25年）に観光庁が観光圏整備法を改正し、認定要件を「生活圏としての関係」に変更しました。この変更に伴い、はこだて観光圏は函館市、北斗市、七飯町の3市町に絞り込まれることになりました。

2013年（平成25年）4月1日には、はこだて観光圏整備推進協議会が2012年度の国への申請を見送っていたことが報道されました。この見送りの理由として、現時点での認定を受けるメリットが不明確であるとの懸念が挙げられています。協議会は同年3月末に解散しました。解散の理由は準備不足とされています。

目標

はこだて観光圏は、以下の具体的な数値目標を掲げていました。

観光入込客数を平成26年度に1,302万人（平成20年度比220%増）
1人あたり宿泊日数を平成26年度に1.82泊／人（平成20年度比25%増）
宿泊客数を平成26年度に623万人（平成20年度比25%増）
外国人宿泊客数を平成26年度に10万人（平成20年度比45%増）

これらの目標達成に向けて、様々な取り組みが展開されました。

年表

2010年度（平成23年度）- 「食」をキーワードに初認定。参加市町村は、函館市、北斗市、松前町、福島町、知内町、木古内町、七飯町、鹿部町、森町、八雲町、長万部町、江差町、上ノ国町、厚沢部町、乙部町、せたな町、奥尻町、今金町の18市町。
2011年度（平成24年度）- 「異国情緒」をキーワードに認定される。参加市町村は函館市、北斗市、七飯町の3市町。
2012年度（平成25年度）- 認定申請を見送り。

事業

はこだて観光圏では、以下の様な多岐にわたる事業が展開されました。

「食と宿泊コンテンツ」魅力アップ事業
「宿泊対応力強化」人材育成事業
「食めぐり周遊ルート」魅力アップ事業
「広域イベント」魅力アップ事業
観光移動利便性向上事業
圏域観光案内機能充実事業
圏域観光情報発信機能強化事業
その他観光圏魅力創出事業

これらの事業を通じて、観光客の満足度向上と地域経済の活性化を目指しました。

はこだて観光圏整備推進協議会

はこだて観光圏の推進を担った協議会の体制は以下の通りです。

会長：工藤壽樹（元・函館市長）
代表者：渡邉兼一（社団法人函館国際観光コンベンション協会会長）
事務局：函館市観光コンベンション部観光振興課

補助金

2009年度（平成22年度）には、観光庁から1,600万円の補助金が交付されました。この補助金は、観光圏の整備事業に活用されました。

まとめ

はこだて観光圏は、南北海道の広域な地域を対象とした観光振興の取り組みであり、食と異国情緒をテーマに様々な事業が展開されました。初期には18市町が参加していましたが、後に3市町に絞られ、より集中的な観光振興が図られました。この取り組みを通じて、地域経済の活性化と観光客の満足度向上に貢献することが期待されました。

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