はまなす (列車)

急行「はまなす」

急行「はまなす」は、北海道の青森駅と札幌駅を結ぶ夜行列車であり、多くの旅客に利用されていました。この列車は、1988年に開通した津軽海峡線に代わって運行を開始しました。運行開始当初は、青函連絡船の深夜便を補完するために導入されたものでした。

列車の歴史

1988年3月13日に初めて運行を開始し、その後多くの列車が何度もダイヤ改正を経るなかでも生き残りました。しかし、2016年3月26日に北海道新幹線が開業したことを契機に、運行を終了する運命にありました。これにより、JRグループにおける最後の定期急行列車や、青函トンネルを通過する唯一の夜行列車としての役割も終わりを迎えました。

最終的に、運行の終了は札幌発青森行きと青森発札幌行きの列車の最終運行日である、同年3月20日と21日でした。さらには、全車指定席での運行が実施される直前まで、多くの乗客に親しまれていました。

列車名の由来

急行「はまなす」の名称は、ハマナスという植物に由来しています。この名前は、寝台特急「北斗星」や快速「海峡」と同様に一般公募によって決定されました。過去には、いくつかの準急列車や急行列車も「はまなす」の名を使っていました。

運行の特色

急行「はまなす」は、青森と札幌を結ぶ全長約7時間30分のルートを一日一往復運行していました。この列車は、函館本線の一部区間では上下列車のルートが異なり、特に大沼から森の間では上りと下りとで異なる進行ルートを使用していました。そのため、上下列車の到着時間は特に注意を要しました。

また、急行「はまなす」には特急「利尻」や「オホーツク」、さらには「まりも」などが廃止された後、唯一の定期夜行列車として運行されていました。多くの特別企画乗車券も利用可能であり、乗客はさまざまな割引制度や割引きっぷを活用することができました。

停車駅と使用車両

急行「はまなす」が運行中に停車した駅は青森駅、函館駅、長万部駅、登別駅、苫小牧駅、札幌駅など多岐にわたりました。また、使用されていた車両はJR北海道の14系および24系の客車であり、電気機関車ED79形とディーゼル機関車DD51形によって牽引されていました。特に、自由席車両や指定席車両、翌日には寝台車両が連結され、多様なサービスが提供されていました。

代替列車

急行「はまなす」が廃止されたのち、その運行時間帯には特急「すずらん」が増発され、札幌発22時00分に設定されました。しかし、鉄道好きには、「はまなす」の運行終了は多くの思い出を持つものでした。これにより夜行列車の魅力は失われ、より多くの利用者はバスなど他の交通手段に流れることとなりました。

まとめ

急行「はまなす」は、夜行急行列車として長い歴史を持つ特別な存在でした。その運行の終了は、多くの鉄道ファンだけでなく、利用者にも大きな哀しみをもたらしました。今では過去の思い出となった「はまなす」ですが、その歴史とともに多くの旅人の心に刻まれています。

もう一度検索